2022年8月3日発売の
週刊少年サンデー 2022年
36・37合併号に掲載されている
葬送のフリーレン 第98話の
ネタバレ&感想になります。
第98話 報い
内容ネタバレ
美しく、そして愛おしく紡がれた
夫婦の黄金時代の記憶。
バルコニーでうたた寝していた
デンケンは妻であるレクテューレに
起こされ目を覚ます。
レクテューレは胸にある
新しい勲章に気づき
笑みを浮かべおめでとうと称賛。
デンケンもこれで莫大な恩賞が出て
それがあれば君も死なずに——
と口にだした時に気づく。
これは夢なんだと。
その事に気づいたデンケンは
レクテューレに語る。
遠い昔この勲章を受け取った
日の事はよく覚えている。
全てが報われた気がしたんだと。
俺は翌日の早朝に馬車で
ヴァイゼに帰るつもりだったが
叙勲式の晩に使者から
君の訃報を受けた。
レクテューレ。
俺は君の死に目には
会えなかったんだと。
勲章を手にデンケンは
俺はこんな物のために、
金のためにがんばったわけじゃないと
言いつつも笑みを浮かべる。
・・・でもたとえ夢の中でも
最期に君に会えて良かった。
最期?と聞き返してくる
レクテューレにデンケンは語る。
俺はマハトに負けた。
実力の差を見せつけられた。
この半世紀研鑽を
怠ったつもりはないが
それでも届かなかったと。
そんなデンケンにレクテューレは
それがどうしたの?と告げる。
今までだって数えきれない程
負けてきたじゃない。
それでも諦めなかったと。
あれは指導試合だと
デンケンは返すが
レクテューレはそんな彼に
笑みを浮かべて語り掛ける。
最期まで醜く足掻くんでしょ?
少なくとも私の見てきた
デンケンはそうだったと。
その言葉にデンケンは
いつだったかマハトの顔に
一筋の傷を付けた日のことを
思い出し・・・。
フリーレンの手により
黄金を解除されたデンケン。
黄金に変わってから
一時間くらいしか経っていない事を
確認したデンケンは先程の影響からか
思わず”俺”と口にしてしまい
懐かしさを覚えていた。
そして思う。
いつからだろうな、
威厳を出すために自分を
儂と呼ぶようになったのは・・・。
恰好ばかり付けて
馬鹿みたいだと。
それでこれは?と
自身に掛かった魔法について
尋ねるデンケンに対し
フリーレンは説明する。
防護魔法だよ。
これでもう私とデンケンには
万物を黄金に変える魔法は
通用しないと。
デンケンは本当に対処法を
見つけてしまうとはと驚くが
フリーレンはでも状況は
あまり良くないと語る。
偶然近くにいたデンケンを
元に戻すので手一杯だったと。
その言葉を聞きデンケンも
既に自分達の位置が
捕捉されていることに気づく。
フリーレンも潜伏が通用しない程の
手練れは久々だと話し
こちらへ向かって歩いてくる
マハトとソリテールへと目を向け・・・。
黄金を解除したフリーレンの姿を
目の当たりにしたマハトは
未だに目の前の光景が
信じられんと口にしつつも告げる。
お前が万物を黄金に変える魔法の
解除に成功したというのであれば
もう生かして帰すわけにはいかないと。
その言葉に対しフリーレンは
最初からそんなつもりなんて
なかったでしょと返すが
そこへソリテールが割って入る。
初めましてフリーレンと
自己紹介を始めるソリテール。
フリーレンはどうでもいいと
全く取り合うことなく返すが
内心その強さがマハトと
同格であることに気づいていた。
そんなフリーレンに
ソリテールは告げる。
それだけ寿命が延びるわよ。
分が悪い事くらいは
わかっているでしょ?と。
その言葉は正しかったようで
フリーレンは慈悲深くて
涙が出そうだと無表情に返していた。
ソリテールからみたところ
万物を黄金に変える魔法の対処は完璧で
たった二か月で導き出したものとは
思えないと称賛されるも
フリーレンはそれを否定する。
別に解析に使ったのは
二か月だけじゃなく
私は600年前にマハトと戦ったときに
万物を黄金に変える魔法を
実際に受けていると。
その時の事を全く覚えていない
マハトだがフリーレンは
私はお前と戦い逃げ出した
有象無象の魔法使いの一人であり
お前が覚えているはずがないと告げる。
あの時は大変だった。
黄金になった右腕を元に戻すだけで
100年も掛かった。
だがその時の検証結果があるから
私は最初から自分の体だけは
元に戻せる自信があったと。
それを聞いたマハトは
だから話し合いの場で
喧嘩を売ってきたのだと理解し
フリーレンもその事を認めた。
解除魔法の精度を上げるために
万物を黄金に変える魔法を
使う瞬間を見ておきたかったと。
マハトはそう語るフリーレンを
いかれていると笑みを浮かべるが
フリーレンは語る。
正直賭けだったと。
でもお前はその賭けには
乗らなかった。
私を警戒したんだと。
もしもお前が
万物を黄金に変える魔法に
欠点がないと考えているのなら
決してあり得ない行動だった。
今考えるとゼーリエの使った
呪い返しの魔法のような
切り札を警戒したんだろうが
私にとってはその情報だけで
十分だった。
万物を黄金に変える魔法は
完全無欠ではない。
魔法はイメージの世界であり
記憶のサンプルと合わせれば
解除魔法を完成させるための
理論構築は十分に可能だった。
今のわたしはこの黄金郷でさえも
元に戻せると。
そう語ったフリーレンは
もう聞きたいことは聞けたでしょ、
そろそろ戦いを始めようと
杖を手元に召喚し魔法を放つ。
その一撃はマハトに躱され
ソリテールには防御魔法で防がれるも
フリーレンが開戦の口火が切る形に。
そんなフリーレンの行動に
ソリテールは改めて問いかける。
本気なの?
万物を黄金に変える魔法の
対策が出来ているとはいえ
相手は大魔族二人。
出来るかどうかは別として
一旦撤退するのが
最善手だと思うのだけれどもと。
フリーレンはマハトの
攻撃を防ぎながら告げる。
そうしたいのは山々だが
黄金郷のマハトという
”人類の敵”をここで見逃すのは
余りにもリスクが高すぎると。
ソリテールは随分な言い方だとして
彼は人類との共存を
心の底から望んでいると言い
フリーレンもそれには同意する。
確かにそうだ。マハト。
お前は共存を望んでいる時点で
他の魔族達とは違う。
その一点においては敬意を表そう。
私の知る限り人類に
これほど歩み寄った魔族は
お前で”二人目”だと。
そしてだからこそ
分かり合えないと語る。
お前が共存を望めば望む程
お前の手で多くの人が殺されると。
それの何に問題がある?と
疑問を口にするマハトだが
フリーレンはそれであと何人殺せば
理解できるの?と問いかける。
魔王はお前と同じく
共存を願っていた。
そして人類の勢力圏が
全盛期の三分の一になるほど
多くの国と民族を滅ぼした。
マハト。
お前の願いの行きつく先は
人類の絶滅だ。
そうなるまで待ってやれるほど
人類はお人好しじゃなく
報いを受ける時が来たのだと。
その言葉にマハトは
昔、悪友に同じ言葉を
かけられたことを思い出す。
そして郷愁なのか
口元に薄く笑みを浮かべ語る。
俺は”悪”として裁かれるのか。
これほど光栄な事はない。
さあ、フリーレン教えてくれ。
あと少しで何かが掴めそうなんだと。
そんなマハトの言葉に
デンケンはフリーレンに頼む。
・・・頼む。
その役割は儂にやらせてくれと。
マハトを彼に任せることに決めた
フリーレンはそれじゃあ私は
ソリテールを叩き潰すと宣言すると
ソリテールは素敵。と嬉しそうに
笑みを浮かべるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
フリーレンが記憶の解析を終え
マハトの魔法の解除に成功したことで
かなりアツい展開になってきましたね!
まさに戦いはこれからだ!
って感じではありますが
話の中で色々気になる事も。
マハトが本心から人類との共存を
考えている事は分かってましたが
まさか魔王が同じ考えを
持っていたとは・・・。
フリーレンもマハトの考え自体は
敬意を表すと言ってましたが
その代わりに人類の減少を
招きかねない以上それを
認めることは出来ないでしょうね。
魔王がヒンメル達に倒されるまで
人類の勢力圏が全盛期の三分の一に
なるほど多くの国と民族を滅ぼした
とのことですから。
マハトの魔法の規模や性質からして
それ以上の被害が出ても
おかしくないですし。
それにしてもマハトはデンケンと
ソリテールがフリーレンと
作者様はよく分かっているなと。
デンケンとしては
師であるマハトと決着つけることを
何よりも望んでいると思いますし
フリーレンとしても仲間が
彼女に傷つけられている以上
ただじゃすまさないですしね。
それに客観的に見れば
こういう形でなければおそらく
勝ち目がかなり薄いかなと。
あの中で一番実力が劣るデンケンが
多少なりとも勝ち目があるのが
弟子として手の内を知っている
マハトだと思いますしね。
正直ソリテールは未知数過ぎて
フリーレンでないと対処するにも
かなり難しいと思いますし
その点も大きいですが。
ともあれここからがこの戦いにおける
クライマックスになると思われますので
どういった戦いが見られるのか
続きが楽しみです。
気になる続きについてですが
次号より休載で
次回は少し期間を空けて
8/31発売の40号にて
掲載予定とのこと。