2024年12月11日発売の
週刊少年サンデー 2025年2・3合併号に掲載されている
葬送のフリーレン 第139話の
ネタバレ&感想になります。
第139話 鍛冶屋のクライス。
内容ネタバレ
各々が影の戦士たちについて思案する中
フェルンはフリーレンに頼まれ
ユーベルに魔導特務隊との
交戦内容の詳細を尋ねていた。
ユーベルはさっきメガネ君が
皆の前で説明してたでしょと返したものの
羽虫のような音が聞こえたんじゃないか
と言われあの戦いで感じた違和感が
そういうことだったのかと理解する。
じゃあ私の考えは間違ってなかったんだと
笑みを浮かべながら戦いについて語る。
結構長い事、魔力探知もできなかったし
目も見えないしで大変だったよ。
手品のタネがわかったところで
あれの脅威は何も変わらないと思うと。
フェルンがユーベルに話を聞いていた頃
シュタルクはフリーレンに尋ねる。
なあ、本当にこの人相書きだけで
影なる戦士の連中を探すのか?
帝都ってとんでもなく広いんだろ。
それにもう一戦交えちまったし
舞踏会も明日なんだから
それまでは潜伏してるんじゃねぇかと。
フリーレンは指示を出したゼンゼに
言うべきだと言いつつも
やらないよりはずっとマシだと語る。
暗殺計画自体を未然に防げるなら
それに越したことはないからね。
でも正直私も見つかるとは思っていないよ。
決着は良くも悪くも舞踏会になる。
そしてロレの人相書きを手に
さらに言葉を続ける。
唯一の手掛かりだったこいつの魔力も
あれから一切探知に引っかからないしね。
あのあとフェルンが
追跡できていれば良かったんだけど。
想定よりもずっと早く邪魔が入った。
魔導特務隊の立ち位置は分からない。
でも捕捉する前に逃げる判断をした
フェルンは懸命だったね。
あれは正面から戦っちゃいけない
類の相手だ。
今フェルンが詳細な情報を聞いているから
それが終わったら私達も
影なる戦士の捜索に出ようかと。
シュタルクはユーベルと話すフェルンに目を向け
随分長ぇなと零しつつもフリーレンから
ザインがもう出かけたと聞き
ある男の手配を手に呟く。
・・・そうか、そりゃそうだよなと。
手配書を見たザインが街中で
戦士ゴリラを探していた頃
ヴァルロスは戦士ゴリラと瓜二つの
鍛冶屋クライスの元へ訪れ
今日はもう店を閉めろと言いに来ていた。
クライスは何故そんなことを言う?
俺にも生活があると語る。
こっちは影なる戦士の任務のせいで
自分の稼ぎを全部酒代につぎ込む
飲んだくれの”妹”を押し付けられてんだ。
金が掛かるってんで
誰も面倒を見やしないと。
ヴァルロスはシュリットの剣の腕は
帝国でも五指に入ると庇いつつも
クライスに告げる。
お前のことを嗅ぎまわっている男がいたと。
クライスは表情を変えることなく
ちゃんと始末したんだろうなと返すが
そいつは顎髭生やした僧侶だったと言われ
一瞬目を細める。
そして改めて・・・始末したのかと尋ねるが
ヴァルロスは人目があって出来なかったと語る。
それにその男は、お前が”戦士ゴリラ”と
名乗り続ける酔狂な奴だと
信じて疑わなかった。
あれでは見つかるものも見つかるまいと。
クライスは我ながらふざけた名前だぜ。
捨てておいて正解だったなと返すが
ヴァルロスはザインと話した時の事を思い出す。
流石に本名がないと
探すのは難しいんじゃないか?
大の男が”戦士ゴリラ”なんて
ふざけた名前を名乗り続けるとは思えんと。
しかしザインは確かにふざけた名前だわなと
笑みを浮かべながら同意した上で語る。
忘れられない英雄を目指すなら
名前のインパクトが大事なんだとさ。
それ以外の名前で呼ぶとそいつ怒ったんだよ。
忘れ去られちまうってな。
ガキみたいな理由で、くだらない拘りだよ。
お陰で俺はそいつの本名を忘れ去っちまった。
元も子もねぇわな。
だからさ俺が探しているのは
”戦士ゴリラ”なんだよ。
そいつが夢を諦めて
どっかで幸せにやってるってんなら
それでもいいさ。
でもまたその名前を名乗っているのなら
俺も追いかけなきゃならねぇ。
一緒に忘れられない英雄になるって誓ったんだと。
それを聞いたヴァルロスは
くだらんなと一蹴するが
ザインは同意した上で言葉を続ける。
だろ、ちなみに俺は僧侶アゴヒゲだと。
ヴァルロスはその時の事を思い出しながら
クライスに語りかける。
その男は儂に僧侶アゴヒゲと名乗った。
きっと冗談のつもりだったんだろうが
儂はその名をはっきりと覚えていると。
クライスは何故それを俺に言う?と聞き返すが
ヴァルロスは言葉を続ける。
ヴォルフの報告によるとその男は
フリーレンのパーティーの僧侶だそうだ。
新たにリストにも加えられた。
次は仕留めねばならんと。
クライスにだから何故それを俺に言う?
やめてくれって言って欲しいのか?
と言われたヴァルロスは
ただ一言すまないと謝るのだった。
一方その頃フェルンに狙撃された
ロレは布団を被り部屋に籠っていた。
イーリスとルティーネはそんな彼女に
食事を届けにやってきたが
布団から出てこないロレを見て
イーリスは面白がっていた。
しかしルティーネは
・・・無理もありませんと擁護する。
ロレさんの戦闘指揮は優秀で
今まで敵の攻撃にさらされることは
ありませんでしたから。
私も正直信じられませんと。
その言葉を聞いたイーリスだが
でも一撃で済ませてくれたんでしょ?
死んでないしロレはまだマシなほうだと
自らの経験を語る。
あたしが昔ヘマしたときなんて
敵に両手の爪全部剝がされたんだから。
仲間の位置なんて言える訳ないのにさ。
その時の戦闘指揮はクレマティスだったから
すぐに助けに来て治療してくれたけど
・・・でもそのあとあいつなんて言ったと思う?
「よし、これで武器が持てる」
「すぐに前線に戻りたまえ」
絶対頭おかしいよねあいつ。
ゴーレムの修理じゃねぇんだぞって。
こっちは泣くほど痛かったのにと。
なぜかルティーネに撫でられながらも
椅子から立ったイーリスは
部屋を出る前にさらに言葉を続ける。
だからロレは布団から
出てこなくて正解だと思う。
じゃないとクレマティスに
何度でも戦場に連れていかれちゃう。
あいつにとって私達は
任務を遂行するための駒なんだからと。
その後イーリスからロレが
使い物にならないと報告を受けた
クレマティスはレーヴェとチェスを指していた。
レーヴェはいいのか?
戦闘指揮がお前一人になると尋ねるが
クレマティスは語る。
私は勝つためなら
いくらでも駒を捨てるが
無駄死にを許容している訳ではない。
足手まといを戦場に
連れていくつもりはない。
ロレは私の後継として育成してきたつもりだ。
今回の負けもきっといい経験になる。
賢い子なんだ。若い頃の私程ではないがね。
だから今回の任務の後始末くらいはできるだろう。
これで安心して、私という駒も
死地に送り出せると。
レーヴェから何人死ぬ?と言われ
クレマティスは逆に告げる。
・・・不満がある、というのであれば
影なる戦士の指揮官である
貴方直々に指揮を執ったっていい。
そうでしょうレーヴェ総督と。
レーヴェは指揮官か。
それが名ばかりでのものであることくらい
知っているだろうにと口元に
笑みを浮かべながら語る。
初戦は人殺ししか能のない、無学な戦士よ。
俺もまた駒に過ぎんと。
そしてクレマティスから
ゼーリエ暗殺の理由について尋ねられ
任務の遂行に理由が必要なのか?と返すが
貴方の望む結末にできるかもしれないと言われ
一瞬思案した後、笑みを浮かべて告げる。
この世界から、魔法を無くすと。
一方その頃、フリーレンはザインから
街中のベンチで話を聞いていた。
そして改めてザインは頼む。
舞踏会に潜入するなら
俺も連れて行ってくれと。
快く受け入れてくれたフリーレンに
ザインは力ならいくらでも貸す、だから――
と口にするがフリーレンは
約束できないと謝る。
影なる戦士も、魔導特務隊も殺さないように
手加減できる相手だとは思っていない。
私にとってはフェルン達の命のほうが大切だから
手加減はしないしできない。
でも最善の結果になるように
できる限りの努力はするつもりだよと。
その言葉を聞いたザインは
それで十分だと礼を言いつつ
この任務について尋ねる。
少し以外だったぜ
押し付けられた任務だって聞いてたからさ。
思ったよりもやる気なんだなと。
フリーレンは正直暗殺計画はどうでもいいし
こんな危険な任務逃げ出すのが
正解だと思っていると言いつつ
その理由について語る。
それでもこの国は
師匠が残してくれたものなんだ。
生きた証はほとんど偽物になってしまったけど
誰もが魔法を使えるこの国だけは
師匠が残した本物だ。
だから最善の結果を目指す。
きっと戦いを追い求めている
ゼーリエにはそれが出来ないから。
・・・今も勝手におっ始めようとしているしね。
そう言ったフリーレンの周りには
何かに反応しているのか
バチバチと弾けるような音が鳴っていた。
そしてザインではない
他の者に対して言っているのか
全く、喧嘩っ早いんだからと零す。
そんなことしなくたってわかってるよ、
私が未熟者だってことくらいは・・・と。
その後フェルン達と合流して
街を捜索したフリーレン達だが
いい結果は得られずにいた。
フリーレンはどことなく
ピリピリした様子だったものの
フェルン達にはわからないようで
不思議そうに首をかしげていた。
フリーレンは気が立っていることは
認めると言いつつ
本当に何で気が付かなかったんだろうねと
その理由について語る。
帝都には看過できない
レベルの脅威が二人存在する。
この中で唯一人相書きも無く
名前もわからない影なる戦士の指揮官。
そしてもう一人は、ずっと私達のことを――
いや恐らくは帝都のすべての事象を
監視している何者かがいると。
それを聞いてフェルンは
フリーレンが帝都に入ってから
ずっと見張られている感じがすると
言っていたことを思い出す。
フリーレンからついさっき
ゼーリエの魔力探知が帝都の全域を覆った。
それはわかる?と聞かれたフェルンは
・・・そこまでは分かりませんがと
前置きしつつ答える。
先程から何か大きな力に
捕捉されているような気はします。
落ち着きませんと。
するとフリーレンは
きっと優秀な魔法使いなら
皆そう感じていると語る。
それでもゼーリエの実力を考えれば
あまりにも露骨で分かりやす過ぎる。
間違いなくわざとだ。
ゼーリエは私達が認識できていない
何者かに喧嘩を売っていると。
フェルンからその人物が
私達を監視していたんですかと聞かれるも
フリーレンはわからないと語る。
可能性は高いけど
断言はできないってところかな。
それ程までに”薄い”。
魔力探知の相互干渉。
ゼーリエが派手に仕掛けてくれた
お陰で気付けた。
いつ掻き消えてもおかしくないような
臆病なほど薄く精密な魔力探知。
それが帝都を包み込むように
張り巡らされていると。
一方その頃カノーネはフラーゼに
舞踏会の警備の件が
滞りなく進んでいることを報告していた。
報告を受けフラーゼは
魔導特務隊が自由に動けるように
上と掛け合ったことを告げる。
安心して任務を遂行しなさいと。
カノーネは尋ねる。
・・・任務とはなんでしょうか?と。
建国祭期間中の帝都の治安維持。
それが貴方から仰せつかった
我々の任務であると。
フラーゼはその通り
そう命じました言った上で語る。
でなければ私達のような
血に汚れた軍人が
華やかな舞踏会の場になど
立てるはずもありませんからと。
そして改めてカノーネに
この任務の内容に問題でも?と
尋ねた上で重ねて申し付ける。
舞踏会は平和の象徴
影なる戦士の介入など
あってはならないことだと。
そして治安維持の話についても語る。
不測の事態というものはいつだって起こり得る。
そのことについても私達は
対策を考えねばなりませんと。
カノーネは不測の事態をご所望ですか?
と返すもフラーゼはそれについては答えず
貴方は私に質問があるはずですと言われ尋ねる。
大陸魔法協会と影なる戦士が
交戦を開始した場合は如何なさいますか?と。
フラーゼは語る。
私達国家権力による武力行使を覗いて
この国に殺し合いを許す法はありませんと。
その言葉を聞いたカノーネは
ではその時は、帝国の法の下に裁きをと言い
部屋を出ようとするが
フラーゼから声をかけられる。
カノーネ、貴女が正しい選択を
することを願っています。
すべては帝国の永遠なる魔法の繁栄のためにと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回ザインが探してた戦士ゴリラが
影なる戦士の一人であったことが
明確になったわけですが
一体何があったんでしょうね?
最後にザインと会ってから
10年ほど経っていることから
何が起きてもおかしくはないですが
余程の事があったんだろうなと。
あの戦士ゴリラが名前を捨てるほどですし
それこそ人生観が変わるほどの
出来事があったんでしょうね・・・。
それはそれとしてようやくちゃんとした形で
魔導特務隊の隊長であるフラーゼが
登場したわけですがどうにも信用できない感じ。
実力的にはフリーレンを上回る可能性も
十分にありそうな感じではありますが
何を考えているのかわからないだけに
不穏な存在な気がします。
本当に帝国の事を考えての事なのか
それとも自分にとって都合のいい未来を
願っているのか・・・。
それと今回レーヴェがゼーリエ暗殺を
企てた理由が明らかになりましたが
世界から魔法を無くすというのは
イマイチしっくりこないなと。
彼自身が魔法を嫌ってそう思うのならば
まあ、仕方のない事ではありますが
帝国という国自体、フランメが築いた
魔法文化によって強国になっているわけで
そのあたりの矛盾が気になるところ。
なんにしても相手が本気である以上
フリーレンたちもまた本気で相対することになるので
最終的にどんな結末を迎えるのか楽しみです。
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