2023年8月3日発売の
週刊ヤングジャンプ 36号に掲載されている
キングダム 第766話の
ネタバレ&感想になります。
第766話 同門の友
内容ネタバレ
韓非子の死が明らかになり
王宮は騒然としていた。
昌文君は政にこの件について
韓の耳に入るのも時間の問題だと報告し
一つ問題が起きていると語る。
それは場所が李斯の屋敷の
獄の中であることだった。
李斯の話では
配下の手違いで部屋に軟禁するはずが
獄に入れてしまい間違いに気づき
移送しようと戻ったときには
獄中で毒を飲んで死んでいた。
韓非子はその前に李斯には
諜報機関の人間であると認めており
自死用の毒を隠し持っていたのだろうと。
しかし李斯の屋敷という
密室で起こった事件故
よからぬ噂も流れていることも報告する。
韓非子は李斯よりも優秀だったため
己の地位が危ういと
心配した李斯が韓非子を殺したのだと。
話を聞いた政はその噂について
全く信用することなく否定する。
韓非子は秦朝廷に入るような人間ではなく
どうしてそれを李斯が殺して
排除する必要があるのか。
それに李斯が韓非子のことを
心配していた姿は
あれは嘘ではなかったと思うと。
昌文君もそのことに同意する中
政は韓をこれからどうするのか考えるべく
昌平君を呼ぶようにと申し付けるのだった。
王宮の者達から韓非子殺害を疑われていた
李斯のもとへ訪れた姚賈は
開口一番に礼を述べる。
私の申し出を聞き入れて頂き
真にありがとうございますと。
どうやら姚賈は発つ前に挨拶に来たようで
李斯は礼などいらぬとして
姚賈に語り掛ける。
お前には多大な金と年月を費やしており
お前を殺して第二の姚賈を作る暇は
今の秦にはない。
冷静になればこうすべきことは
お前に言われなくても分かっていた。
平時なら韓非子殺害で
お前を裁いていたが今はそうではない。
特に秦は大敗を喫したばかりだと。
大きな借りを作ったと考えている姚賈は
この恩は仕事で返すと言うが
李斯は改めて告げる。
俺は昨日のお前の言葉
全てを信じてはおらず
お前が本当に秦を裏切っていないか
常に疑惑を持った目で見ていくと。
姚賈もその事は理解しているらしく
この先丞相になるであろうお人は
そうあるべきだと言い
改めて韓非子の事を謝罪し
その場を後にするのだった。
夜が更けた頃、李斯は
一人屋敷の庭で酒を飲んでいた。
そんな夫を心配したのか
妻が様子を見に来て
共に酒を飲むことになるが
李斯は語る。
俺は驚いたことに友達がいたみたいだ。
そしてその友を昨日失ったと。
夫がどれだけ韓非子の事を
思っていたのかを知る妻が
その哀しみを知り俯く中
李斯は韓非子から言われた事を話す。
人の本質にあるのが
”思いの火”だと言ったらどう思う。
その言葉を聞きイラついたが
韓非子が死んでから
なぜかその言葉をずっと思い出す。
韓非子は誰よりも人のことを考えた
偉大な法家だった。
その”思いの火”を
俺は継いでいきたいと思っている。
そうせねば韓非子は・・・と
俯く李斯に妻は語り掛ける。
旦那さまなら出来ますよ。
非様が認めていた唯一のお人ですから。
非様も安心して見て下さっているはずだと。
韓非子死亡の噂は咸陽の外まで広がり
そして韓王都新鄭にも
秦から正式な使者が報告に行った。
使者の言葉は王族の身を預かった秦として
韓非子の自死を止められなかった責任を
重く受け止め深く陳謝するものであり
また一方で韓非子の諜報活動の
関与疑惑についても触れていた。
そのせいか韓としては
怒りを前面に押し出すことはせず
秦の謝罪と詫びの金品財宝を
丁重に受け取った。
そうして韓非子騒動は
静かに幕を下ろしたのである。
「史記」では韓非子について
その悲運と悲劇について
多くの言葉を費やして記述をまとめている。
しかし韓非子の書き残した
大書物「韓非子」は後に続く
”秦””漢”の時代の新法作成に
多大な影響を与えただけはなく
その後の王・君主たちの教本となり続け
また二千年の時を経た現代においても
未だ研究され「人とはどういうものか」
「組織作りとは」など
様々な分野に指標を与えるものとして
存在し続けているのである。
そしてそんな韓非子騒動から二月後
今度は秦のとある村で
とある出来事が起きようとしていた。
羌瘣の屋敷へと訪れた信は
門前にて準備は出来ているかと声をかける。
どうやら急いでいるらしく
寝ぼけた様子で出てきた羌瘣に
挨拶もそこそこに
すぐに”城戸村”へ出発するぞと
準備を急がせるのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回姚賈の話を聞いて
今回李斯がどういう選択をするのか
という話になりましたが
結局姚賈の言う通りにしたみたいですね。
李斯がどうしてその選択をしたのかも
説明していましたが
客観的に考えてもそうするのが
今は一番良いでしょうね。
”姚賈は本当に信用できるのか”
その部分は何とも言えませんが
すでに韓非子が亡くなっている以上
そうせざるを得なかったという感じかなと。
もし仮に姚賈が本当に秦を裏切っていた場合
取り返しのつかない事態になり得ますが
彼の存在はそれだけ重要で大きかった
という風に納得するほかないのかも。
最終的に正解だったのかどうかは
今の時点では判断しようがないですし。
それはそれとして今回で
韓非子の騒動も終わったわけですが
何やら今度は”城戸村”で
何かしら起きているようですね。
”城戸村”と言えば
信と漂が下僕時代に過ごした村ですが
一体何が起きているんでしょうね?
とりあえず信は急いでいるものの
甲冑を着ているわけでもないですし
反乱などが起きたわけではなさそうです。
考えられるとすれば
あの村出身の者の身に何か起こった
とかでしょうか。
確かあの村には尾平も住んでいるので
もしかして子供でも出来たとか?
なんだかんだで奥さんとも仲良さそうですし
子供が出来てもおかしくないと思いますしね。
昔からの馴染みである
尾平の子供が産まれることを知って
信が急いで向かおうとしている
みたいな感じなのかなと。
羌瘣も尾平とは初陣から知っている仲で
彼女を連れて向かうのも
分からなくもないですし。
ともあれそんな理由で
村に向かうのならば
喜ばしいことだと思います。
実際にそうなのかはわかりませんが
そういう慶事があってのことなら
なによりですよね。
なんだかんだいってこの作品において
素直に喜ばしい出来事なんてものは
そうそうないわけですから。
なんにしても次回は
”城戸村”での事になるみたいですし
慶事であることを願うばかりです。