ヴィンランド・サガ 137話のネタバレ&感想になります。
第137話 バルト海戦役⑬
内容ネタバレ
半年前の1018年11月デンマークスコーネ地方にて
クヌートはウルフらと共に狩りに来ていたが
遠くから聞こえる狼の遠吠えもあってか
鹿の1頭も見かけず狩りにはならない有様だった。
ウルフによるとその狼の群れは大きいようで
この周辺の農場も被害に遭っているとのことで・・・。
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その後狼が食い散らかしたと思われる羊の屍骸を目にするが
狩人によるとそれは近隣の農場から盗んだもののようで
あの狼共は賢く毒を仕込んだ肉を置いてもかじりもせず
自分達で捕まえた羊しか食わないとのことだった。
それを聞いたクヌートは共に来ていたウルフに
そんな名であれば狼と少しは心が通じ合うのではないかとして
奴らに森に獲物がいなくなったのなら畑を耕して暮らせと言ってくれと声をかける。
狩人たちは王様が冗談を言いなすったと笑っていたが
ウルフは至極真面目な表情でいかな世になろうとも狼は狼であり
腹を空かせば殺して喰らうその生き方を変えることはないでしょうと応えていた。
その言葉にクヌートはそうであれば余の森から狼どもを間引かねばならぬとして
共食いをさせる、内部事情から首領を殺せば群れは割れ相争うだろうと告げると
ウルフは承知いたしました、ただちに手配をと応えるのだった・・・。
そして半年後ウルフはトルケルの船に軍目付として同乗していた。
トルケルは「ヨーム戦士団の内紛に介入せよ」というクヌートからの勅令が
イマイチ納得いっていないらしくその事をウルフに問いかけていた。
そんな問いかけに対しウルフは何食わぬ顔で当たり障りのない答えを返すが
トルケルはヨームの首領が病死したことを含めて
近頃えらい奴が病死することが多いと感じていたらしく
訝し気に再び問いかけるがその答えはまたしても当たり障りのないものであり
次の瞬間ウルフはトルケルに首を掴まれそのまま吊り上げられていた。
トルケルは自分を操っている気になっていることが気に入らないようで
オレァ戦いてェ時に戦い、死にてェ時に死ぬ、
殺したい奴がいるなら自分で剣を持って殺しに行けとクヌートに伝えろと告げると
ウルフの首から手を離すのだった。
そしてトルケルは部下にこいつをイェリングに送り返すように指示すると
あーせいせいしたとこれからの戦争に思いを馳せ
戦いてェ時に戦い!死にてェ時に死ぬ!それがノルド戦士(ヴァイキング)だと
凄絶な笑みを浮かべるのだった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回は途中のページでも作者が言っていたように
ちょっといつもよりもページが少なかったですが
内容としては結構濃かったのではないかと。
誰もがある程度予想していた通り
ほぼ間違いなくこの一連の事態を引き起こしたのは
クヌートだったわけですが為政者からしたら仕方がないかなと。
トルフィンと農場で会話したあとからクヌートは
その方針をがらりと変えていってみれば前程武力に頼らないように
動いているみたいですから規模が大きく好き放題に暴れる連中の力を
どうにか落としたいと考えた結果そのような手を考えたのではないかと思います。
戦時中というかどうしても戦力が必要な場面において
彼らの力が不可欠なのは間違いないんですが
それにしたってクヌートを脅かしかねない力をそのままにするのも怖いですし
そうせざるを得なくなったという感じでしょうか。
まあ、クヌートにしてもトルケル達にしても
それぞれ自分ルールとでも言いますか
それなりの考えのもとに動いているわけですから
どちらが正しいとかいう話じゃないんだろうなと。
ただ、どうしたってこのまま戦争に移行してしまえば
トルケルやフローキの戦士団の力は間違いなく落ちざるを得ないわけですから
結果としてはやっぱりクヌートの思い通りに動いているんだろうと思います。
クヌート本人もまさかそこにトルフィンが関わることになるとは
思いもしていなかったでしょうけどね(苦笑)
なんにしてももう戦争はどうしたって避けられないので
あとはトルフィンがこの戦争でどう動くのかを期待したいですね。
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