雑誌掲載最新話 ヴィンランド・サガ

ヴィンランド・サガ 最新 第202話 内容ネタバレ&感想 正しい暴力などない

2023年5月25日発売の

アフタヌーン 7月号にて連載されている

ヴィンランド・サガ 202話

ネタバレ&感想になります。

 

第202話 千年航路⑪

内容ネタバレ

 

ヴィンランドにて問題が起こっている頃

世界の反対側ではクヌートが軍を率いて

村を焼き払い村民を射殺していた。

 

兵士の中には抵抗できない村人に対し

矢を射ることをためらうものもいたが

クヌートは自ら弓を手にし

その手を汚していた。

 

どうやら流行り病が起こっているらしく

じっと滅ぼした村を見ていたが

そこへウルフが姿を見せる。

 

ウルフはなぜ現場に来たのかと苦言を呈すが

クヌートは無辜の我が民を殺害せねばならぬとして

自ら鬼となって手を汚すことを決意していた。

 

そんな悲痛な決意を聞き

ウルフはそれ以上言葉をかけられずにいた。

 

流行り病の原因について話した後

クヌートはぼそっと呟く。

 

あ奴ならば・・・トルフィンなら

このような事態には

どう対処するのであろうかと。

 

あ奴には人が殺せぬ。

人を殺さず・・・誰をも敵とせず・・・

それで本当に楽土の建設が可能であろうか・・・。

 

だがあれこそが王道楽土へ至る

正しき道であろうな。

余には真似できぬと。


一方その頃トルフィンは

いつもの会合場所にてエイナルらと

プルムク達を待っていた。

 

しかし彼らは時間になっても

一向に姿を見せず

早くヒルドの事を伝えたいことから

どうしたらいいのかと。

 

エイナルが子供達も先生である彼女が

いなくなったことを寂しがっていると口にすると

トルフィンはじっと目を閉じ語る。

 

彼女がオレを赦してくれた時に

暴力に対するオレの考え方にも

共感してくれたんだと思い込んでいたが

違ったんだな・・・と。

 

エイナルはそんな彼女の考え方は

クヌート王と似ていると口にする。

 

少数を犠牲にして

多数を助けるつもりなんだろうなと。

 

そんなクヌートの考え方に

以前は反発していたエイナルだが

でも今は正直言ってあの時ほど

頑固に逆らう気持ちになれないと語る。

 

クヌート王の気持ちも少しだけ

わかるような気がする。

 

あいつはクソ野郎だが

たぶん・・・人を殺したくて

殺しているわけではないんだろう。

苦しんで悩んで殺すんだろうと。

 

トルフィンはその言葉を否定することなく

・・・かもしれないなと返し

エイナルは実際ヒルドさんが

ミスグェゲブージュを殺すことで

起こるかもしれないウーヌゥ人との戦争を

避けられるんじゃないかと口にする。

 

トルフィンは先程と同じように

かもしれないと返し

エイナルはヒルドさんは正しい暴力を

行おうとしているんじゃないか?と。

 

しかしトルフィンはその言葉については

即座に否定する。

 

正しくはない。

仕方なかろうが苦しもうが

戦争を未然に防ぐためだろうが

「正しい暴力」というものの

存在だけは認めてはならない。

 

オレも・・・追い詰められた挙句

暴力を振るうことがこの先あるかもしれない。

 

だがどんな状況だろうと

自分が正しいとは思わない。

暴力に頼る己の未熟を恥じるだけだ。

 

ヒルドさんは止めなければいけない。

正しい暴力などないのだと。


結局いくら待ってもプルムク達は現れず

陽が暮れる前に村へ戻るトルフィン達だが

村では何かあったのかざわついていた。

 

戻ってきたトルフィンは

何故かアルネイズの周りに

人が集まっているのに気づき

今日は民会をやる日じゃないよな・・・と

首を傾げていた。

 

近くにはグズリの姿もあり

トルフィンが戻ってきた事に気づいた彼女は

ほっとした様子を見せていた。

 

父の帰りを喜ぶカルリが駆け寄る中

グズリは何が起きているのか

トルフィンに説明する。

 

定期便が帰ってきたがその船には

マルクランドの生き残りが一人いるらしく

マルクランドになにがあったのか

これから話を訊くところだと。

 

事情を聞いたトルフィン達が

ハッと顔を見合わせる中

救助されたマルクランドの男は

周囲に集まった人達に対し

マルクランドに起きた

悲劇について語り始めるのだった。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックスでどうぞ!


感想

 

ヴィンランド側ではなく

クヌート達がいる反対側での視点から

始まった今回ですが

かなり不穏な感じでしたね。

 

いきなり村人たちの虐殺から始まり

戦争か!?と驚きましたが

どうやら流行り病が起こっているみたいですね。

 

その結果病にかかった村を滅ぼし

村人も虐殺する羽目になった

というのが真相のようです。

 

現代の医療技術をもってすれば

なんとでもなるとは思いますが

この当時の対応としては

決して間違っていないでしょうね。

 

どんな病気かもわからず

特効薬もない以上

ああいった対応になるのは

仕方ないと思いますし。

 

クヌートのとった行動は

王として正しいものだと思いますし

自ら手を汚したのも

その覚悟の現れなんだろうなと。

 

もちろんウルフが言ったように

玉体である彼が現場に足を運ぶのは

色々な意味で問題だとは思いますけどね。

 

ともあれ気になるのは

何故このタイミングで

その事が描かれたのかについて。

 

あくまで予想でしかないんですが

マルクランドの人がいなくなったのは

もしかして流行り病か何かなのかも。

 

そう仮定するならばこのタイミングで

クヌート側で起こったことが

描かれたのも分かる気がしますし。

 

それが正しいのかどうかは

次回マルクランドの生き残りの男が

何を語るかで明らかになるかと。

 

予告に悲劇が明かされるとあったので

間違いなくよろしくない話だと思います。

 

ですがマルクランドで何があったのか

明らかにされない限りは

事態は悪化する一方ですし

これにより事態は動くことになるかと。

 

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