ネタバレはあくまでも詳しくなりすぎず
流れを理解できるくらいの内容となっておりますので
詳細が知りたい方はいずれ出るDVDやBDを購入することをオススメします!
第5話 契約/カッコ―の巣の上で
内容ネタバレ
<Chapter.9 契約>
父の友人だったそのヒトと零は父が帰ってくるまでの間
将棋を指していた。
父の友達なのにそのヒトがくると零は
なぜかそわそわうれしくなった。
父とそのヒト・幸田はずっと昔に奨励会で一緒だったらしく
零は将棋は苦手だったけれど忙しい父と一緒に過ごせる
大事な時間だから一生懸命がんばってた。
近所でも学校でもいじめられっ子だった零には
クラスの子たちが話す言葉はめまぐるしく異国の言葉のように聞こえていた。
なのに盤をはさんでのそのヒトの言葉はちゃんと自分の中に沁みてきて
大人なのにちゃんと自分に語りかけてくれているのがわかり
そんなヒトは家族以外ではただ一人だった・・・。
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家で一人研究していた零は叔母が怪我して病院にいるというあかりから
モモを保育園に迎えにいって欲しいとの連絡を受け向かうことに。
零が迎えに来たことで嬉しそうにするモモと一緒に
家へと向かうその途中、風が吹いてモモの帽子が飛ばされてしまい
急いでそれを拾いに行く零。
そんな時、運悪く散歩中の犬が飼い主から離れてしまい
その犬に追いかけ回されたモモが転び泣き出してしまうことに。
零と飼い主がすぐに駆け付けたことでそれ以上のことにはならず
ぐずるモモを抱っこしながら家へと帰って来た零。
モモに薬箱の場所を聞き、転んだ拍子に出来た怪我を治療することになるが
その怪我を見て零は自分を兄と呼んでくれていた妹の事を思い出してしまったようで
涙を流していた・・・。
それからあかり達が帰って来て夕飯を食べた零が
今日のことを改めて謝り帰った後
モモから零が涙を流していたことを聞かされたあかりは
何で零が泣くのか疑問に思うひなたに零にも妹が居たことを話し・・・。
零の日常はある日いきなり引きちぎられるように唐突に終わった。
遠足から戻ると大切な父と母と小さな妹は冷たくてかたい
まだらのカタマリになっていた。
葬儀が行われる中、親戚達の自分を施設にいれるという話を聞いた零は
それがどんな場所かはわからなかったが一人になってもうほっとできる時間は
一瞬も無くなるのだという事だけはわかった。
そしてそのヒトはやってきた。
葬儀には血のつながった親戚がたくさん集まっていたが
そのヒトだけが叫び出したい程懐かしかった。
零の前へとやってきたそのヒトは周りを見回し
零がどんな状況にいるのか理解したらしく
一人こちらを見上げる零に君は将棋が好きか?と問いかけていた。
零もそれに対し涙を流しながら「はい」と応え
これが将棋の神様と僕の醜い嘘でかためた契約の瞬間だった。
そうして幕はどうしようもなく切って落とされ
零は将棋の家の子になった・・・。
<Chapter.10 カッコーの巣の上で>
ある日、零は着ていた服の袖がほつれているのに気づき
近くのコンビニでソーイングセットを購入し繕おうとしていた。
将棋の家で零を待っていたのは同じく棋士を目指す
4つ上の姉の香子と同じ歳で弟の歩だった。
父は香子には厳しく、それは多分
多分彼女の強さが余計に父にそうさせたのだと思う。
全ての面において彼女は嵐のように激しかった。
父は将棋を愛していた。
良くも悪くも全てが将棋中心であり
彼を愛する者は強くなるしかなかった。
最初におかしくなったのは歩だった。
内弟子である零に将棋で抜かれたのが切っ掛けだったのか
将棋をやめると言い・・・。
そして零に勝てなくなった香子は
父からこれ以上は無理だとその道を諦めさせられ
残ったのは零だけだった。
その後、香子は街で遊びまわるようになり
歩は部屋にこもってゲームにのみこまれ三人で過ごすことはなくなった。
いたたまれなくなった零はますます将棋の勉強にのめり込み
中2の終わりにプロの一歩手前三段リーグにまで到達した。
そうしたある日、零はTVでカッコウの生態を知ることに。
それは托卵されたカッコウのヒナは元々の子供たちをタマゴのうちに全て外に落とし巣を占領、
何も知らない育ての親は自分の子を殺した他人の子にせっせとエサを運び育て続けるというものだった。
それを知った零はこの鳥は自分だと思い至り
あの家を喰いつくす前に家を出なければと決意し
高校も行かず自立する道を選ぶのだった。
不格好ながらも繕ったその服はずっと前に父からもらったもので
まだ着られると安堵し、ここまで育ててくれた父に改めて感謝の気持ちを持ちながら零は
いっそ本当に鳥だったらこんな激しい痛み知らずに済んだのにと思うのだった・・・。
感想
これでコミックス第一巻まで終わったわけですが
今回の話は色々胸にきましたね・・・。
まあ、全体を見れば悪い内容ではなく
これまでの零の生活や過去がわかった必要な回なんですが
それでもちょっと切ない感じです。
これまでの印象から義父というかその家族との不仲というか
確執があるのはわかってましたが
その一端が明らかになる回だったかなと。
もちろんあんな状況に置かれた零を助けてくれた義父の行為は
決して悪い事ではなく良い事だったのは間違いないんですが
なんていうか家族って難しいなと思いましたね。
別に零が悪かったとは思いませんし香子と歩が悪いとも言いませんが
強いて言えばプロ棋士という特別な職業の家庭だったからこそ
起こってしまった事なんだろうなと。
というかあのタイミングでのカッコウの生態を知るなんて
なんていうかキツイというか悲しいというか切ないというか
ちょっと言葉にしづらい感じでした。
そんな背景もあってか子供の頃の零はめちゃくちゃ可愛かったですね!
声を幼くなんていうか賢そうな子供でしたしあれは良い子だなと
見ただけで分かる感じも良かったです。
そんな感じで今回で第一巻までの内容が終わったわけで
次回からは第二巻の話になってくると思います。
そこで気になるのが二巻の初めのChapterがシリーズものになっていること。
Chapter.11から13まで神さまの子供(①~③)となっていますので
アニメ化の際にまとめるのか今までと同じく分けて収録するのか。
どちらにしても内容自体はほぼコミックスの内容のままにアニメ化されるとは思いますが
もしまとめるなら最終回までに放送される内容は結構変わってきそうですしね。
まあ、どういう風になろうがこれから先も見るのは変わりませんし
どちらでもいいといえばそれまでなんですけどね(苦笑)
なんにしても次回はおそらく宗谷名人が初登場する回だと思いますので
言葉こそ発さないかもしれませんがあの透明感をどう表現しているのか楽しみです。
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