2023年11月29日発売の
週刊少年サンデー 2024年1号に掲載されている
君は008 第278話の
ネタバレ＆感想になります。
第２７８話 もしもの未来
内容ネタバレ
更なる覚醒を果たし
圧倒的な実力を見せつける首領。
だが全身”精神細胞”に変異した
首領にとってエイトの能力こそが
まさに突破口となり得るものだった。
エイトの刀気”音無しの貫”は
敵ドグラの精神力を無効化するもの。
人類を超越し神を自称する今の首領にとって
最も警戒すべき人物こそがエイトであり
己を消滅させられる可能性を持つ者だった。
迫るエイトの一撃を前に
首領は物理的な消滅の危機に慄くが
いざ放たれようとした瞬間
エイトは血を吐き倒れ込んでしまう。
これまで激戦を潜り抜けて来た
エイトの体はすでに限界を迎えており
頼みの精神力も尽きていた。
そんなエイトを心配し
駆けつけるあやめ達をよそに
首領は嗤う。
やっぱりそうだ！そうだったんだね！
神も”ボクのすごい未来”を・・・
見たいんだね！と。
先程までとは一転して
勝利を確信した首領は
エイトを葬るべく攻撃を放つが
その瞬間エイトの目の色が変わる。
倒れ込んでいた身体を
無理やり起こしたエイトは
精神エネルギーが尽きて
放てないはずの”音無しの貫”を
首領に向け放っていた。
それを見ていたシックボーイや野原は
あの状況で全精神力をしぼり出して
”刀気”を放ったことに言葉もなく
あやめはエイトの身を心配し
声なき声をあげるのだった。
文字通り全てを込め
”音無しの貫”を放ったエイトだが
その意識は別の場所にいた。
そこにはアスヤによく似た少年がおり
広げられた本を読んでおり
一体誰なのかと思った瞬間
どこからかモノローグが始まる。
そう、ボクはあの本がとても好きだった。
『もしもの未来全集』
それはいずれくるであろう未来を
大胆に予想した未来絵図。
本の中には楽しい未来から恐怖の未来まで
ありとあらゆる未来予想がされていて・・・
その”すごい未来”に僕の小さな心は
大きく揺さぶられたものだ。
そう語ったのはいつのまにか
エイトの隣に姿を見せていた首領だった。
エイトはあんたかよと
半ば呆れながらも理解する。
これがドグラ・マグラ
その人の記憶であるのだと。
～ドグラ少年の記憶～
そう、それは愛読しつづけていた
ある日のことだった。
いつものように今月出る愛読書を
買いに書店に向かったところ
店主から今月は出ないと言われた。
どうやらあの本を出版している
会社の経営が危ないらしいと。
あまりにショックだった少年は
フラフラと店を出て呟く。
だめだ・・・だめだよ、そんなの。
だって・・・それじゃあ・・・
未来が来なくなっちゃうじゃないかと。
それから出版社には
少年からなけなしのお金が入った
封筒が何度も届けられていた。
社員たちはこんなんじゃ
どうなるものでもないと思いつつも
少ないお小遣いから出してくれているのだと
涙を流して感動していた。
その後少年から送られてくるお金は
額を増し大金が送られてくるようになり
紙幣には血が付いていたものも・・・。
その後二年で出版社は立ち直り
そのＶ字回復の陰に増え続ける
少年からの裏支援があったことは
言うまでもなかった。
その事に恩義を感じていた社長は
社員から人気がイマイチだからと
打ち切りを進言されても
頑なに続けることを指示していた。
そうしたある日
あれから二年ほど経ち青年となった
ドグラ少年が社に姿を見せる。
彼はちょっと質問があって来たらしく
その青年が支援してくれていた少年だと知ると
社長ほか社員全員が歓喜を声をあげていた。
喜んで質問を受け付けるという社長に
彼は愛読書を手に質問する。
それは本に載っていた
存在しない生物の生態についてであり
急遽呼ばれた編集長も
答えられないものだった。
社長は彼がさらっと今遺伝子操作で
”人”を合成していると聞き
慌てた様子で聞き返すが
どうやらそれは本当らしく
彼は笑いながら語る。
すでに13体作りました。
資金調達のために軍にも数体納品したが
なかなか好評ですと。
あまりの内容に二の句を告げられず
先程までの雰囲気が一変する中、彼は言葉を続ける。
『もしもの未来』から発想をお借りして
”新人類”と命名しましたと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ！
感想
もう限界で倒れ込んだところからの
全てを注ぎ込んだ必殺技とか
まさに王道のバトル漫画って感じでしたね！
正直当てるまでにもうちょっと
苦戦すると思っていただけに
ちょっとあっさり気味だったのが
残念と言えば残念だったかも。
とはいえなんと当てることに成功して
これからどうなるのかと思ったところで
クアドロの時と同様に
首領の回想に入ったわけですが
少年時代からちょっとおかしい？
未来を描いた本を
愛読書として読み込むのは
まあ、いいとして。
出版社の経営危機で継続が危ぶまれた際に
子供の身でありながらも
支援しようとお金を送っていた事も
まあ、わからなくもないです。
しかし、その二年後に
あっさり遺伝子操作した”人”を
13人作り出したとか
それを軍に納品したとか
それは流石にドン引きだろうなと。
時代背景を見るに
まだまだ遺伝子操作というか
遺伝子というもの自体
それ程一般的ではなさそうな時代に
そこまで出来るのはまさに天才だと思います。
思いますが首領に関しては
倫理観とでも言えばいいのか
やって良い事と悪い事がわからないだけに
理解されない存在なんだろうなと。
まあ、だからこそドグラ・マグラという
世界を裏から支配している組織を
作り上げる事ができたんでしょうけどね。
正直そんな男の記憶に触れて
エイトがどう思うのかはわかりませんが
これまで語られてこなかった首領の過去が
明らかになるいい機会なのかも。
一般人からしてみれば
首領の考える事は基本的に
理解出来ないものだと思います。
だけどエイトもエイトでその精神性は
一般人とも言い切れないものがあるので
彼が首領の記憶を見て
どう思うのか楽しみです。