ネタバレはあくまでも詳しくなりすぎず
流れを理解できるくらいの内容となっておりますので
詳細が知りたい方はいずれ出るDVDやBDを購入することをオススメします!
第12話 対岸にあるもの/黒い河①
内容ネタバレ
<Chapter.24 対岸にあるもの>
三箇日を過ぎ体調ももとに戻り
自宅に戻って数日が経った。
いつものように零は研究をし鍋に湯を沸かして
インスタントラーメンを作り一人食べていたが
ついおとといまで川本家でにぎやかに過ごしたことを思い出し
ヘンなカンジだと感じていた。
そんなことを思っていたからなのか
部屋の中のエアコンや時計の音がやけに大きく聞こえ始め
こんなに音大きかったっけ?と疑問に思った瞬間
零は・・・ヤバイと感じすぐさま着替えて外へ出ていた。
この気持ちを知っている、知ってるけど名前を浮かべちゃダメだ、
その名前を口にしたら身の内をちぎる一撃がくることを知っている零は
ただただ考えるな、歩けとばかりに河沿いの道を歩いていた。
しかし脳裏にはあのにぎやかな川本家でのことが思い浮かび
解っているんだけどあったかくて幸せで入らずにはいられない
あの家はなんかコタツみたいなんだということに気づく。
中にいるととろけるようにあったかくて心地良くって
外に出ると今まで平気だった日常がすっごい寒いところなんだと
気づかされてしまうんだと。
深く考えると恐ろしくて身体中冷たくなるが
それでも今考えるのをやめて立ち止まったら手詰まりになるとして
解らないままに零は現状を整理することに。
順位戦は今期あと3局、今のところ4勝3敗。
昇級はもう無いが調子を取り戻して来年につなげないと・・・。
そしてタイトル戦、唯一勝ち進んでいるのが
来週に迫る「獅子王戦挑戦者トーナメント」とりあえずこれに集中しなければと。
勝ち数が減ればいずれ僕は簡単に居場所を失ってしまう・・・
それだけは絶対に、絶対にダメだ!と次の対局に向け気合を入れ直すのだった。
獅子王戦、それは日本で最大の新聞社主催の棋戦で
名人戦と並ぶ2大タイトルの一つ。
前年までの成績によって6組に分けられトーナメントが行われ
さらにスポンサーが巨大なために世間からの注目度も高く
当然棋士の士気も上がるがその事以上に棋士を熱くさせる理由があり
それはその賞金総額の高さだった。
将棋会館のエレベーターの前でその賞金に目がくらみ
滅茶苦茶テンションが上がったスミスに絡まれつつ対局室へ。
今回の零の対戦相手は辻井武史九段。
極寒のダジャレを連発する彼は色々な意味で強い攻撃力を持つ棋士だが
流石九段、A級在位8年は伊達じゃないようでこの寒さを持ってしても
あまりあるその強さを改めて感じていた。
そんな彼らが対局するすぐ隣で対局していたのがスミスと横溝億泰七段。
横溝はスミスの指した手になにか引っかかるものを感じながらも
見事にそれに引っかかってしまっていた。
それが敗着となったのか負けましたと宣言する横溝は思わずスゲーと感心し
隣で見ていた零達も思わずおーっっと声をあげていた。
そんな感じで隣の対局が終了する中
零も激しい泥沼ランデブーの果てに辛くも勝利を納めていた。
そして共に対局室を出たスミスの次の相手が後藤らしく
戦いたくないのか零にさんざん愚痴を吐くが
零の目にはエレベーターの前でこちらを見てくる
後藤の姿しか映っていなかった。
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<Chapter.25 黒い河①>
零を目にした後藤は元気そうじゃないかと声をかけると
挑発するかのように香子の話を持ち出し
それに零も応えるかのように殴りかかろうとしていた。
それを間一髪のところで一緒にいたスミスによって止められ
さらに神宮寺会長が帰って来て騒がしくなったことで
後藤は何事もなかったようにその場を後にするが
残された零の怒りは全く収まらないようで・・・。
そんな零の様子を見ていたスミスは後藤と何かあったのか尋ねようとするが
そこへ魚を持った神宮寺会長が姿を現し一気に騒がしくなってしまう。
神宮寺は棋士たちに自分の釣った魚を持っていかせようとしているようで
スミスはその大量の魚を見てこれこそ後藤さんが持って帰ればいいのにと呟くが
神宮寺からまだ入院中だよ女房はと言われ
零と後藤の間になにかあったんだろうなということに気づく。
スミスはそれになにか口出しする気も無いようで
貰った魚を手に帰り、零もそろそろと帰ろうとするが
神宮寺に捕まり、あかりたちの事を揶揄われると共に
彼女たちの家に魚を持っていけと言われ大量の魚を手に川本家へ向かうことに。
川本家に到着した零は出られなくそうで怖いとしばらく来ないつもりだったが
いざ中へ入り魚を渡すとあかりは嬉しい悲鳴を上げていた。
お正月ぜいたくしたからしばらく質素にしようと考えていたようで
ここに来ての大量の魚の提供は家計にもかなり嬉しいものだった。
そして残り物ばっかりでもいいかなと言われながらも夕食をご馳走になった零は
モモから一緒に寝ようとここに泊まることを提案されるが
零はどうしても負けたくない試合があって勉強しなくちゃいけないと断り
彼女達に応援されながら家を後にすることに。
まずスミスと後藤が当たり自分は島田八段と
そして勝った者同士が決勝でぶつかることになる今回。
家へと帰る道の中、零はあの時はただ為すすべなく殴られるばかりで
ひとつの傷も返せなかったけど
盤上でまでただ殴られてる訳にはいかないんだよと
後藤との対局に向けてその闘志を漲らせるのだった。
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感想
今回から後半戦に入るからか
オープニングとエンディングは一新されてましたね!
前のも結構いいと思ってましたが
今回も前とは違った感じで良いのではないかと。
OPテーマがYUKIさんのさよならバイスタンダ―に
EDテーマも米津玄師さんのorionに代わり
まさに後半戦開始としての掴みはOKって感じです。
そんな感じで始まった後半戦第12話ですが
とうとう因縁の相手である後藤が登場しましたね。
今までは零の回想や香子の話しの中だけの登場だっただけに
ついに来たかと言う感じです。
相変わらずのあの重さに加えその声もまた彼に合っていましたし
漫画以上の存在感だったのではないかと。
原作で先をある程度知っているだけに
あんな態度をとる後藤に対して色々思うところはあるんですが
よくあそこまで悪く見えるもんだなと。
というか後藤もまだガキでしかない零に
あそこまで挑発的な態度をとらなくてもと思ってしまいます。
なんにしても零と香子との関係に深くかかわる後藤の登場で
良い意味でも悪い意味でも零に変化が訪れることになるわけですから
この作品にとっても後藤の存在は大きいんだろうなと。
そんな感じで次回へと続くわけですが
ついにみんな大好き島田八段が登場します!
彼との対局、出会いによって零自身の将棋の姿勢も変わってくるくらいに
重要な人物なだけにその存在感をどう出していくのか
かなり楽しみです!
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