鉤月のオルタ 4話のネタバレ&感想になります。
第4話 邂逅の峠(後編)
内容ネタバレ
峠に剣を打ち合う音が響く中
二人はお互いに相手が自分と同じ剣舞のリズムであることに気づく。
そしてイェニチェリの隊長の剣を砕いたアゼルは
誰だお前はと剣を向けその正体を問いただすが
その正体はあの時逃げ遅れてしまったユトゥマだった。
スポンサーリンク
ユトゥマはアゼルにやっぱり生きておられたと喜ぶが
アゼルはそんなユトゥマを信用できないのか
背後へと回り剣を突きつけていた。
そんなアゼルに対しユトゥマは今の自分が許されるはずがないと涙を流したことで
アゼルは友達だからとその手を離すが
ユトゥマに涙を流しつつも僕が使える王は二人もいらないんですよと
アゼルの腹部を持っていたナイフで刺されてしまい・・・。
一方、暴走する馬車に乗り込んだクルトはどうにかして馬を落ち着かせようとするが
それも間に合わず積み荷の火薬の爆発に巻き込まれてしまい
アイラはそれを見て弟が亡くなったのだと呆然としていた。
そしてアゼルを刺したユトゥマはこれが自分の任務なのだと謝りながら
貴方は今ミュチャトレルの”王子アゼル”としてではなく
ただの”名も無き山賊”として死ぬべきだと告げる。
それが貴方の代わりに”王子アゼル”としてスレイマン様に討たれた
グルシア様の手向けになるのだと。
グルシアの名を聞き歯を噛み締めるアゼルにユトゥマは
グルシアが男に生まれなかったことで選ばれなかった事、
選ばれなかった側に未来はなく
7年前のあの日、自分も一度死んだがスレイマンとタウジャンにもう一度
命を与えられたのだと語る。
馬をも眠らせる薬が塗ってあるナイフで刺されてもなお動こうとするアゼルに驚きながらも
ユトゥマはそれがグルシア様のためであることに気づき
そんなアゼルにグルシア様の亡骸はスレイマン様の手で獣に与えられ
骨の一つも残さないようにされたのだと告げたのだった。
それを聞いたアゼルの顔から表情が抜け落ち
ユトゥマは単騎で一隊を潰す力を持つアゼルを仲間に引き入れようと誘おうとするが
次の瞬間アゼルの手が首へとかかっていた。
スレイマン、そいつがグルシアをと狂気に満ちた表情で呟きながら
ユトゥマの首を握りつぶさんとばかりに力を籠めるアゼルだったが
さらに薬が効いてきたのかその場に倒れ込んでしまっていた。
そんなアゼルに恐怖したユトゥマはそれを認めたくないのか
アゼルに止めを刺そうとナイフを振りかぶろうとするが
そこへユトゥマの折れた剣を手にしたアイラが剣を振り下ろしていた。
寸前で躱したユトゥマに対し弟の仇だとして向かっていくアイラだったが
それが通じるはずもなく取り押さえられてしまう。
倒れたアゼルは体が重く感じながらも心臓の音がどんどん大きくことに呼応するかのように
体を引きずり自身の剣がある場所へと向かっていた。
そして薄れゆく意識の中、アイラとグルシアを混同したアゼルは
ユトゥマがアイラにナイフを振りかぶった瞬間
ナイフを持っていた腕を斬り飛ばしていた。
自分の右腕が斬られたことに悲鳴をあげるユトゥマだったが
突然やっぱりアンタは僕を選ぶことなんてないと笑い出す。
少しずつ後ずさりしていくユトゥマにアゼルは必死に違うと声をかけるが
ユトゥマは友達だなんて嘘だと告げ
今度会う時は最初から殺し合いをしようと崖から身を投げるのだった。
亡くなったと思われていたクルトと弟達が姿を見せる中
アゼルはまた帝国にスレイマンに何もかも奪われるのかと怒りに身を焦がしていた
同日西暦1520年9月30日
遥か西方帝都イスタンブールにて新たな皇帝が誕生した。
オスマン帝国の絶頂を極める壮麗帝第10代皇帝スレイマンの世が幕を開ける。
その身の内に小さな火種を宿らせながら。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
とりあえず予想していた通り
あの隊長さんの正体はユトゥマだったわけですが
なんともやりきれない形の幕切れになったものです。
まあ、今度会う時はなんていう奴がこれで亡くなったとは思えませんので
いずれまた敵として登場するとは思いますが
その時にはさらに凄惨な戦いになりそうですね。
それにしてもユトゥマの口からグルシアがスレイマンに命を奪われた挙句に
獣にその身を喰われたと話していましたが
これって本当のことなのか気になるところ。
普通に考えたらユトゥマの言う通りの可能性も高いんですが
もしかしたら生きている可能性もあるんじゃないかなと。
スレイマンに負けたのは間違いないと思いますが
戦ったスレイマンがグルシアとの戦いで気に入って気まぐれで命を救ったとか
いうのも漫画の世界ではよくあることですしね。
まあ、私自身この作者がどういう展開を好むタイプなのかまだ測れないのもあって
もしかしたらという可能性でしかないんですけどね。
ともあれそう言ったことが有り得るなら
多少なりともアゼルにとっては救いがあるのかなと思ってます。
この作品が大枠で史実の通り進むかどうかでまた変わってくるとは思いますが
スレイマンが皇帝に即位してこれからが本番と言えますので
これからどうなるのか引き続き楽しみにしたいと思います。
第3話へ