鉤月のオルタ 7話のネタバレ&感想になります。
第7話 星と三日月
内容ネタバレ
1520年巨大なイスラム国家オスマン帝国。
その皇帝の座に若き皇帝がついたという知らせは
帝国内外に大きな波乱を呼んだ。
サファヴィー朝首都タフマーンではシャー・イスマイールが、
ローマでは教皇レオ10世がその動向を窺っていた。
そうした中、神聖ローマ帝国皇帝カール5世はその知らせを予測していたようで
大きな反応こそなかったがいずれスレイマンと相見える時が来るだろうと考えていた。
そうした中、双頭の鷲の騎士団のガブリエルから
星が動き始めたとの報せが。
それを聞いたカール5世は”その者星を抱きて東と西の交わる地に生まれ落つ”という
オスマン帝国ひいては神聖ローマ帝国の命運を分かつであろう
神託を賜ったガブリエルに対し神託に従い星を追うようにと命を下すのだった。
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アゼルからイェニチェリにどうしたらいいかとの言葉を聞いたクルトは
それがどういうことかわかってるんだろうなと怒りを露わにしていた。
それでもアゼルはこの手でスレイマンを殺すために
それしか方法がないならオレはそうすると告げるが
シナンは”ミュチャイトレル”という国が存在ごと消されてしまったために
お前達は信用されないと語る。
そんな国の王子の話なんて信じるのはとんでもない正義感のバカか
ただの物好きくらいで今のお前らはただの野盗と変わらないのだと。
そしてもう一つの理由としてアゼルの背中に三日月の焼き印がある限り
お前自身が拒否しようともお前はオスマン帝国に隷属する者と
見なされるだろうとのことだった。
それでも何かないかと尋ねられたシナンはアゼル達の年齢がまだ14、15歳ということで
目的のために手段を選ばないならと
今からうちの奴隷として帝国へ召し上げることを提案するが
それはかつてアゼル達が死に物狂いで逃れた”デウシルメ”
徴兵制度を利用する道だった。
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自身が奴隷となる道を前にしてもアゼルは
その決意を翻すことなく
果たせなければ俺の事は七年前グルシアと死んだことにして欲しいとして
敵の中へと入りこむ覚悟を決めていた。
しかしクルトはイェニチェリになるのに難色を示し
それしか方法がないとしても自分には受け入れられないと拒否。
そんなクルトに対しアゼルは
イェニチェリになったとしてもオレはオレだとして
父上が死んだあの日からオレがミュチャイトレルの王だと告げ
復讐は必ず果たす、だからお前も来いと命令するのだった。
クルトはその瞬間父から言われた何があろうと王を支え守るという使命を思い出し
葛藤しつつも行けばいいんだろ行けば!と渋々ついていくことを決意する。
シナンは最初から拒否権を与えなかったアゼルに人の上に立つ側の資質を見たようで
いいぞ金になると思いながらこれは本当にいけるかもと考えていた。
決意が変わらないことを理解したバイクシュはため息をつきながらも
父親のフルカスも同じだったと説得するのを諦めたようで
二人の父親のものを仕立て直したとして服を渡し
貴方様が何者であるか決してお忘れなきようにと告げるのだった。
そうした中、シナンのもとへある知らせが届く。
それは元マムルーク朝の軍人ジャンベルディ・ガザーリが
叛乱を起こしたとの知らせだった。
一方、ダマスクスにて叛乱を起こしたジャンベルディ・カザーリは
スレイマンだけは皇帝として認めるわけにはいかぬ、
偽りの帝国など決してとその決意を露わにしていた・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
前回の最後でアゼルがイェニチェリのことを聞いた時から
こうなると思ってましたがなかなかに厳しい道のりになりそうですね。
まあ、相手は大帝国の皇帝ですので
そこまでしてもどうかというレベルですし
目的を優先するなら悪くない手かなと。
それにしても王子、いや王から奴隷になるとは
なんていうか波乱万丈そのものですよね・・・。
そんな人生を送ることになるアゼルについてですが
私的に気になるのはこの漫画が史実通りに展開するのか否かについて。
史実通りにいくならスレイマンは結構長生きするわけで
アゼルの目的が叶えられるかわからないですし
史実通りに行かないならなおさら先がわからないですしね。
私としては史実よりもIF展開のほうが好きなので
そういう流れになって欲しいところですが
史実通りに進むのもこの時代・地方を題材とした作品が少ないだけに
それはそれで楽しめるかなと。
まあ、アゼルという存在自体がIFですので
そういう存在がどう史実に影響するのかというのも
面白そうなんですけどね。
ともあれ、今回出たシナンの考え通りに
アゼル達が奴隷となってイェニチェリの中へ入っていくのは
おそらく決定事項でしょうし
これからどういう風な流れで展開していくのか楽しみです。
ちなみに次回に関してですが次号は作者取材の為休載とのことですので
続きは3月号になるかと。
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