2021年12月9日発売の
別冊少年マガジン 2021年1月号に
連載されているアルスラーン戦記 89話の
ネタバレ&感想になります。
第89章 追憶の情
内容ネタバレ
ヒルメスがルクナバードを
英雄王の墓から
掘り出そうとした。
ギーヴからその報告を受け
ナルサスはヒルメスが
焦っているのだと推察する。
事が自分の思い通りに運ばず
ルシタニアもこのところ精彩がなく
その一方でアルスラーンの元には
将兵が集まり戦果をあげている。
だからついに宝剣の威を
借りる気になったのだろうと。
そう考えたナルサスだが
あることが気になっていた。
サームやザンデのように
パルス王家に忠誠を尽くす者が
英雄王カイ・ホスローの墓を
開けることを勧めるはずはない。
誰かヒルメスをそそのかした奴が
いるのではないか・・・と。
一方その頃ヒルメスは
ある集団を発見していた。
どちらも敵ではないと判断し
メルレイン達は
無駄に接触することもないとして
端によってやり過ごそうと考え
ヒルメス側も同様だった。
そしてヒルメス達が
彼らの傍を通り過ぎようとした瞬間
メルレインは集団の中にいた
銀色の仮面の男に気づく。
あの男がイリーナの探し人であると
判断したメルレインは
待ってくれと声をかけるも
どうやら聞こえなかったようで
そればかりか通る際に起きた
砂埃でむせてしまうことに。
流石にイラっとしたのか
メルレインは周囲の制止を無視して
ヒルメス達の集団に向け矢を放つ。
その矢が兵士の兜に当たったことで
それで相手側も気づいたらしく
メルレイン達に向けて
警戒を強めていた。
そして兵士の何人かが
一体なんのつもりかと
近づいてきたところでメルレインは
お前達の先頭に立つ御方は
ヒルメス王子かと問いかける。
兵士達がその名を聞き
さらに警戒を強めたことで
メルレインも当たりかと判断。
そこへザンデとヒルメスが姿を見せ
メルレインはこちらにいるのは
マルヤムのイリーナ内新王であり
ヒルメスを探していると明かす。
その名を聞いたヒルメスは
内心で驚きながらも
口から出たのは
知らぬなという言葉だった。
メルレインは一度
顔を合わせて見れば分かると話すも
ヒルメスは全く取り合うことなく
その場を後にしようとするが
そこへヒルメスの名を呼ぶ
イリーナが姿を見せる。
イリーナも相手がヒルメスであると
確信しているのか
そうでしょう?と確認を取るも
ヒルメスはそれを
認めることはなく・・・。
さかのぼること十年。
マルヤム国イリーナ内新王が
暮らす離宮にて二人は出会った。
マルヤムに世話になっていた
ヒルメスと離宮にて
目が見えないのに
花を摘むイリーナに声をかける。
イリーナは見えなくても
花の香りはわかる、
花の魅力は外見だけじゃないと言い
そんな彼女にヒルメスも
何かと気にかけるようになった。
イリーナと出会い怒りや恨みを
その身に宿しつつも
穏やかな生活を送っていたヒルメス。
しかしそれもマルヤム国王から
そろそろ出て行って貰えないかと
言われたことで終わりを迎える。
隣国の厄介事に
巻き込まれては叶わぬと言われ
ヒルメスはマルヤムを去る。
そしてヒルメスと
もう会えないと知ったイリーナは
ヒルメスから自室に届けられた
大量の花の香の中、泣き崩れ・・・。
その後ルシタニアに身を寄せていた
ヒルメスはルシタニアが
マルヤムを陥落させたとの報を
魔術師から聞かされる。
ヒルメスはマルヤム王族は
生かして利用するべきだと
提言していたが
ボダンが暴走したらしく・・・。
魔道士はヒルメスに問いかける。
ルシタニアに協力するのを
やめるか?と。
その問いにヒルメスは
もう止めることはできぬ
止めてはならぬと答える。
マルヤムは血潮に沈んだ
パルスは俺の手で血潮に沈める
もはや清い水など
この世のどこにもないのだと・・・。
あの日私の部屋に
花を投げ込んでいってくれたでは
ありませんか。
そう言うイリーナの言葉に
ヒルメスは俺には
かかわりのない事だと言い
取り合うことなく
彼女の前から去っていた。
自分の名を呼ぶイリーナの声を
聞きながらヒルメスは
馬を走らせぼそっと呟く。
いまだに王位を回復することもできず
どの面下げてイリーナ殿に
会えるのかと。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
てっきりあのまま
イリーナを連れて行くものかと
思ってましたが
こうなったかといった感じ。
まあ、今の状況で彼女を引き取っても
何ができるわけもないですし
そうするしかなかったのかも。
ただ彼女にヒルメスが
心癒されていたのは間違いないので
こういう状況だからこそ
一緒にいるべきだったんじゃないかと
思わなくもありませんが。
一つ思うのはこの作品において
ヒルメスは間違いなく敵側なんですが
彼にも色々事情があるわけで
色々あるんだろうなと。
彼女の事もそうですが
彼が王位を求めるのも
正当といえば正当なわけですし。
やっていることは正直
褒められたことではないんですが
それも仕方ないと思う部分も。
そんな彼とアルスラーンが
相容れないのも理解できるだけに
二人は最後の最後まで
敵対し続けるんでしょうね
きっと・・・。
あまりにイリーナが可哀想で
ちょっと色々思う部分もありましたが
今は無理でもいずれは
イリーナの前に堂々と
姿を見せてほしいものです。
それがどういう形になるかは
今のところ分かりませんが
その日が来ることを願っています。