週刊ヤングジャンプにて
絶賛連載中のキングダム。
作中に登場した
中国最大の偉人の一人である
韓非子について色々考察したいと思います。
キングダム内での情報や
wikiなどを参考に色々考察しますが
あくまでも私見なので悪しからず。
韓非子とはどういう人物か?
中国史の中でも最高の偉人とも言われ
現代でも有名な著書”韓非子”を著した
韓非子についてざっと概要を。
中国の戦国時代にて
戦国七雄の一つ”韓”の王族にして
高い評価を受ける法家の大家。
身体的特徴として
生まれつき重度の吃音だった。
幼き頃、儒家の大家である荀子の元で学び
法家としての思想を確立させる。
同門には李斯の名も。
キングダム作中において
秦王・嬴政の招聘を受け
秦へと来朝する。
しかし秦国内にて
諜報活動に関わったとして軟禁され
獄にて服毒し命を落とす。
彼の著した大書物”韓非子”は
秦のみならず後世にも多大な影響を与え
現代でも高く評価されている。
韓非子の法家における思想について
詳しくはwikiを読んでほしいですが
簡単に説明すると次の通り。
~キングダム 第760話にて~
”人は愚か故に法で御すことが必要”
これは韓非子の言葉ですが
この言葉こそ本質なのではないかと。
あくまでも作者である原先生の
私見なので色々賛否両論あると思いますが
結構しっくりくる意見だと思います。
人は愚かであるからこそ
そんな彼らがどう生きればいいか
韓非子が考えた結果が法なのかなと。
人は愚かであると言われ
反発する意見もあるでしょうけど
歴史を見るに正しいと思いますしね。
もっと簡単に言ってしまえば
感情などに左右されることなく
厳格な法という定まった基準によって
国家を治めるべしということかと。
その法自体も人が作るものですから
完璧な法というものはありませんが
少なくとも大多数の人にとっては
法を定めることによって
国民の一人として生きやすくなるのかも。
なぜ韓非子は服毒死したのか?
服毒死した韓非子ですが
何故自ら命を絶ったのか。
作中の流れからすれば
韓非子が秦国内で諜報活動。
それが李斯の諜報員である
姚賈にバレてしまい軟禁。
部屋に軟禁するはずが
獄に軟禁されるという
李斯の配下の手違い(姚賈の手の者)により
獄中にて服毒死する。
という流れになるかと。
まあ、死の原因となった毒も
姚賈の手の者が用意した毒のようですが
自ら命を絶ったのは間違いないかと。
韓非子について調べてみたところ
姚賈が誅殺したという話は
「戦国策」による説のようです。
「史記」においては李斯が
韓非子に自分の地位が脅かされると考え
毒を送り自死させたとのこと。
正直どっちが正しいかは
今の時代を生きる私達には判断つきませんが
キングダムでは戦国策の説を選んだようです。
なのでキングダムの説から考えますが
この結末は韓非子にとっても
想定外だったと思います。
それは第763話にて姚賈と会った後
屋敷に戻った韓非子が配下の者に
言っていた言葉から。
”不運な偶然で虎の尾を踏んだやも知れぬ”
その言葉から韓非子にとっても
命を落とすことになるとは
思っていなかったのではないかと。
もちろん聡明な韓非子ですから
姚賈の姿を見た瞬間に
己の死も覚悟したのかもしれませんが
少なくとも来朝した時点では
そうなるとは思ってなかったはずです。
ただ気になるのは韓非子は
秦で一体何をしたかったのかについて。
韓非子が秦で諜報活動に関与していたのは
紛れもない事実なんですが
その理由がイマイチわからない。
結果として姚賈によってバレましたが
もし仮にバレなかったとしたら
どんな目的があって諜報活動をしていたのかなと。
秦国の情報を調べたり
内部から崩壊させようと企んでいた等
そういう理由ならばわかりやすいんですが
だとしたら韓の王都で
信を相手に問答する必要もないですしね。
来朝してからも政との問答や
李斯との法の作成など
本気でやってるとは思えませんでしたし・・・。
とまあ色々と考えてみましたが
李斯と韓非子の会話を思うに
韓非子はいつ死んでもいいと考えていたのかも。
李斯と会話した際に
韓非子はこう言ってました。
私の”書”が後世に私の名を
残してくれるやも知れないと。
そういった思いから己の生に
満足してしまったのではないか。
だからこそ秦国内において
いつバレて命を落とすかもわからない
危険な諜報活動に関与した
というのが私の見解です。
まあ、その真意が明かされることなく
韓非子が亡くなったので
本当のところはわかりませんが・・・。
ただ李斯との最後の会話を見るに
李斯のことを同門の友として
激励するためにわざわざ秦に
来朝した可能性もあるのかも。
あれ程までに卓越した智の持ち主ですから
秦がこれから辿る未来を予見しても
おかしくないのかなと。