2021年9月9日発売の
週刊ヤングジャンプ 2021年41号に
掲載されているキングダム 691話の
ネタバレ&感想になります。
第691話 竈(かまど)の数
内容ネタバレ
左翼・影丘で信達が
趙軍を打ち破る一方で
大勢が決した中央では
桓騎軍の敗走が続いていた。
相対する虎白公は
敵の大将である桓騎の
行方を探していた。
しかし未だそれらしき者は
発見できず・・・。
配下の者達は何故見つからないのかと
皆で話し合っていたが答えは出ず
虎白公はどちらにせよ
殲滅するのみだと指示し
桓騎が出てくるのを待つのだった。
一方その頃趙左翼では
大将を失った雷土軍の者達が
次々と討ちとられていた。
若き龍白の軍の
雷土軍への追撃はすさまじく
早々に桓騎軍右翼は崩壊。
散り散りになった兵も
次々に首へと変えられた。
そんな龍白公のもとへ
大本陣から伝令が届く。
その内容は軍を分けて
一方を中央軍の戦場へ動かし
桓騎の包囲に加われ
というものだった。
その指示から龍白公は
未だ桓騎の所在が
つかめていないのだと理解する。
そして配下の者にここを任せ
自ら八千を率いて
中央へと向かうのだった。
左翼龍白軍が中央に現れ参戦。
これにより逃げていた黒桜軍は
さらに悲惨な目に遭った。
龍白軍の増援で虎白公は
黒桜軍に対し大包囲網を展開し
その逃げ場を失くし
桓騎の所在のあぶり出しに出たのだ。
容赦のない包囲戦の中
桓騎捜索を徹底して行ったが
それでも桓騎の所在は
分からなかった。
いや・・・
分かるはずがなかった。
王翦軍本陣にて王翦は桓騎が
何をしようとしているのか
考えていた。
そして蒙恬が言った
普通に扈輒の首を取るつもりだ
との言葉を思い出し
何かに気づいたのか
孫臏か・・・と呟く。
その呟きは近くにいた
田里弥達にも聞こえたようで
不思議そうな顔をして
近づいてきた二人に王翦は語る。
一つだけ桓騎の打てる策があった。
だがもし本当にそうなら
やはりあ奴は狂っている。
この私でも・・・
”そんな手は”使わないと。
桓騎と扈輒が戦っている
この刻とりさらに百数十年前、
孫臏という兵法家がいた。
かの有名な”孫子兵法”の
孫武の子孫にあたるという
この孫臏の名を後世に残すほど
有名にした一戦がある。
”馬陵の戦い”
当時強国であった魏と
苦戦を強いられていた斉との一戦で
孫臏は斉軍軍師だった。
両軍は魏領土内にて交戦しかけたが
斉軍はすぐさま退却し馬陵を目指した。
最強を自負している魏軍は
臆病者と嗤われていた
斉軍を大いに侮り追撃をかけた。
そこで孫臏は軍の竈の数を
一日で半分に次の日は
さらに半分にして後退した。
追ってきた魏軍は
斉軍の残していった
その竈の数を数えた。
竈の数は食の数。
即ち”兵の数”である。
臆病な斉軍はほぼ逃げ出し
残っている本隊は二日で
四分の一になったと魏軍は算出し
この残った本体を殲滅せんと
精鋭軍で全力で追った。
そして馬陵の地で
大いに斉軍の伏兵に遭い
魏軍は総大将が討たれる程の
大敗を喫した。
孫臏は消えた兵を
伏兵に変えていたのだ。
つまり孫臏は魏兵に
”残兵の数を見誤らせて”
勝ったのである。
扈輒本陣では桓騎こそ
見つからないものの
続々と届く自軍優勢の情報に
湧き上がっていた。
だが扈輒本陣の守備隊
第一陣が桓騎軍により襲撃。
その報はすぐさま本陣へと
届くも対処する間もなく
次々に第一陣に敵の小隊が
突撃してきたとの急報が。
一体何が起こっているのかと
混乱する本陣だが
そんな彼らを嘲笑うかのように
笑みを浮かべた桓騎が
本陣のすぐ近くに姿を現し・・・!?
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ついに桓騎が動き出したというか
その所在が明らかになりましたが
まさか本陣を狙うとは・・・。
よくよく考えてみれば
桓騎らしい策ではあるんですが
本当に大したものです。
まあ、他の軍勢を囮にしたも
同然ですので決して
褒められたものではありませんが
それでも敵の大将を討てるのなら
結果として悪くないのかも。
何にせよ桓騎が扈輒本陣に
ああして姿を見せた以上
敵も味方も全員が彼の掌の上で
踊っていたという事なんでしょうね。
というか味方の損害は
もし仮に扈輒を討ち取ったとしても
敵よりも多い気が・・・。
それも桓騎らしいといえば
桓騎らしくはあるんですが
彼でないと実行するのは
難しいだろうなと。
ともあれここからは
敵の援軍が来る前に
一気に終わらせる必要が
あるでしょうね。
一体どれ程の兵を
ここまで連れてきたのかは
わかりませんが姿を見せた以上
すでに詰みと言っても
良いくらいに事態は進んでいると
考えて間違いないかと。
それにしてもまさかキングダムで
孫臏の名が出てくるとは・・・。
前にこのブログでも注目していた
”臏 〜孫子異伝〜”という作品の
主人公が孫臏でした。
描写的に万人向けではなかったためか
打ち切りとなってしまいましたが
私的にはかなり面白かったので
気になる方は調べてみても良いかと。