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キングダム 最新 第808話 ネタバレ&感想 騰の思惑と新たな長官

2024年8月29日発売の

週刊ヤングジャンプ 39号に掲載されている

キングダム 第808話

ネタバレ&感想になります。

 

第808話 旗

内容ネタバレ

 

兵の数で翻弄し、見事に韓・南陽城を

無血開城させることに成功した秦軍。

 

南陽城の前に布陣した飛信隊は

騰軍と合流し南陽城へと入城する。

 

『十六年九月、發卒受地韓南陽、假守騰。』

(始皇十六年九月に兵卒を発して

 韓の南陽を受け取り騰を仮の長官とした)

「史記 秦始皇本紀」より


入城した騰達を待っていたのは

城主である龍安と文官達だった。

 

騰を前にした龍安は”冠”を外し

頭を下げつつ全面降伏する旨を伝える。

 

致らぬことばかりかと思いますが

民一同従順に従います故

どうか虐げられませぬことを

切に願わせて頂きたく思います。

 

それに対し騰もまた

礼をもって応対する。

 

秦軍総大将騰です。

今の旨しかと承りました。

 

後に咸陽よりここを治める役人が派遣されます。

それまで私が仮の長官を務めさせて頂きますと。

 

そんな二人の様子を

城の民達は隠れて窺っており

その事に気づいた録嗚未は隆国に尋ねる。

 

どうすんだ隆国 でかい城だが

兵十六万を入れるのはさすがに厳しいぞ。

住民半分くらい追い出すのかと。

 

そんな録嗚未の言葉を

バカを申せと否定した騰は

皆に改めて指示する。

 

軍の半分以上は城外に野営だ。

城内に入れるものは出来るだけ

初従軍ではない兵達にしろ。

 

城内で不祥事は厳禁だ。

古参兵とて気を緩めぬよう通達しておけと。

 

その騰の言葉を聞いた

龍安と文官達は騰の対応に

何も言うことなく

ただ騰という人物を計ろうとしていた。


そうした中、隆国が

城壁の上に韓の旗が立っているのに気づく。

 

降伏した城が旗を降ろすのは

基本中の基本であり

あまりの事態に文官たちは

慌てた様子で頭を下げ許しを請う。

 

兵の中にはどこか従順かと憤る者もいたが

隆国によって宥められていた。

 

どうやら旗を掲げているのは

五年前に両親を秦軍に殺された

程兄弟のようで彼らを知る民達は

どうして良いか分からず騒然としていたが

龍安は兄弟を庇うように頭を下げる。

 

大変失礼しました。

全て城主たる私の責任です。

どうかあの者達ではなく

私を処罰下さいと。

 

そんな龍安に対し騰は

咎める必要もなければ

旗を降ろす必要もないと告げる。

 

その上で龍安に下げた旗を全て掲げ

その横に秦の旗を並べて立てるのですと。

 

皆が騰の言葉に驚きながらも

言われた通りに韓と秦の旗が掲げられ

それを見た民達は戸惑っていたものの

明らかに雰囲気は和らいだようで・・・。


その後城壁の上に呼ばれた信達は

隆国からこれからについての説明を受けるも

騰の指示はこのまま一気に王都攻めではなく

しばらく南陽に留まるというものだった。

 

それも期間は明言されておらず

”機が熟すまで”と曖昧なものであり

信や録嗚未はハァ!?と

困惑を隠せないでいたものの

貂はある程度意図を理解したのか説明する。

 

無策に攻めても新鄭は落とせない。

南陽はうまく無血開城で

秦軍オレ達は兵を一人も失うことなく城を取れたけど

一方で問題を先送り・・・・・・にしたのも事実だと。

 

隆国もまた貂の言葉に同意し

引き継ぐ形で言葉を続ける。

 

南陽にいた軍は全て新鄭に移った。

つまりはその総戦力と秦軍オレ達は戦って

新鄭を落とさねばならぬ。

しかも犠牲を極力抑えるという命題つきでだと。

 

それは結局フリ出しに戻ったも同然であり

信はここに留まってどうするんだよと声をあげるが

隆国は決まっておろう”練兵”だと告げる。

 

今いる秦軍十六万の大半が

強制徴兵にて急遽集められた者達だ。

 

実戦経験のない者も多くいる。

それらを練兵し真に屈強な大軍と成してから

新鄭の地で洛亜完が率いる

韓王都軍と激突して

これを圧倒的力の差で打ち破らねばならんと。

 

信にどう思うと聞かれた貂は

騰軍がいるために練兵の相手には事欠かず

ここで実戦さながらの練兵に明け暮れれば

精強な軍は作り上げられると語る。

 

その上でだけどそれは最低限の準備であって

それだけで犠牲を抑えて

新鄭を落とせるとは思えないと。

 

隆国はとにかく大将はうだうだ言ってないで

やれることをやれってことなのだろうと

騰を考えを推し量るが

肝心の騰は龍安と城内を回っていた。

 

録嗚未はまたかよと呆れた様子で

・・・騰の奴何か妙に気を遣いすぎてねェか

この南陽とあの城主にと口にするが

それについて隆国は龍安が

”名君”の類故難しいのだと語る。

 

龍安が南陽を暴政で治めていたなら

首を斬って民を解放した形で

我等は容易に統治に迎えたが実際はであった。

 

落とした以上この南陽は

秦が治めねばならん。

 

そのためには民の信頼の厚い龍安を

利用した方が賢明ということなのだろうと。


龍安と共に城内を回りながら

騰は民達の反応を見て

龍安に”冠”をお付け下さいと声をかける。

その方が民が安心しますと。

 

龍安は南陽への寛大な気遣いに感謝し

騰将軍はあの旗といい

本当に心優しいお方だと返すが

騰はそういう話ではないと語る。

 

あの旗は我ながら

いい考えかと思ったがやはり浅い・・

 

侵略され恐れおののいた者達には

安堵の”徴”となったであろうが

怒り・反発の心に支配されている者達には

あれは裏の悪しき意図があるはずと勘ぐり

”騙されるものか”と余計に憎悪を

深めさせる”徴”になりかねないと。

 

龍安はそれは難しすぎる問題ですと語る。

侵略された者達の憤怒の心を鎮めるのは。

 

しかし何より我らが

最も抱いているのは”恐れ”です。

 

それを拭って下さった騰将軍は真に・・・と

口にするが騰はそれだけでは足りぬと告げる。

 

私は新鄭攻略のカギは

この南陽にあると思っていますと。

 

そんな事を話していた矢先

騰のもとへ報告が届く。

 

咸陽からの一師団が

南陽の長官を務める剛京様が

到着されましたと。


護衛の兵と共に入城した

剛京は旗を見て何じゃあの旗は・・・と

明らかに気分を害していた。

 

そして集められた民達を前に

剛京は居丈高に告げる。

 

今日よりここ南陽を治める剛京である。

秦は幻覚な法治国家であり

今から南陽の民にも同様に

憲法に従って生活してもらうことになる。

 

法は数多くあり

覚えていくのは少しずつからでよい。

 

まずは我ら秦の役人達に従うこと。

逆らえば処罰する。

”斬首”もあると心得よ!よいな!と。

 

剛京の言葉に不安げな様子の民達だが

剛京はさらに言葉を続ける。

 

あの馬鹿げた旗を今すぐ降ろさせろ。

なぜ韓の旗が立っておるのだ。

 

さらに前城主・龍安の首を

取っておらぬと聞いたが真か!?

逃げておるのなら即刻首をはねよ。

 

反乱の拠り所となる芽は

刈るのが常識であろうがと。

 

城主が首を刎ねられると聞き

民達は不安と絶望を隠せず

その様子を見て騰は・・・。

 

当ブログでは簡易的な

あらすじとしてありますので

より詳しく知りたい方は

本誌かコミックスでどうぞ!


感想

 

前回無血開城させることに成功し

ついに南陽城へ入城したわけですが

龍安の存在は中々に難しいですね・・・。

 

隆国の言うように龍安が暴政をもって

南陽城を治めていたのなら

話は簡単だったと思いますが

実際には反対ですからね。

 

もし仮に龍安を捕らえたり

首を刎ねでもしたら

慕っている民衆や文官達の反発は必至ですし

騰がああするもの分かる気がします。

 

それに龍安ほど有能ならば

秦国に所属する事になっても

十二分に活躍してくれるでしょうし

その意味でも厚遇するべきではないかなと。

 

それにしても咸陽から送られてきた

あの新しい長官ですが

明らかにあれは駄目でしょうね。

 

やろうとしている事や話している内容も

常識的には間違ってはいません。

 

が、この南陽城の状況を鑑みた場合

あれはどう考えても悪手でしょうね。

 

ただでさえ不安な民衆達に対して

偉そうに上からの物言いに加え

龍安の首をはねろとか

状況をまるで理解していないなと。

 

騰も厳しい表情を浮かべてましたし

あの剛京がこのまま長官の座に就くのは

騰が許さない気がします。

 

正直言ってしまえば

咸陽としても南陽城がどういう城で

どう治められてきたのかを理解していないから

あの人選だったんでしょうけどね。

 

ともあれあれが長官になると

これからの戦いにも支障が出るでしょうし

なんらかの形で騰が介入すると思います。

 

ぶっちゃけそうできるならば

龍安を助けた騰の株もあがるでしょうし

騰の考える新鄭攻略のカギとなることも

あり得るんじゃないかなと。

 

なんにしてもこのまま

という訳にはいかないでしょうし

これから騰がどう動くのか楽しみです。

 

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