2019年12月9日発売の別冊少年マガジン 2020年1月号に連載されている
アルスラーン戦記 78話のネタバレ&感想になります。
第78章 墓の下
内容ネタバレ
魔の山デマヴァントにて
出会ってしまったギーヴとヒルメス一行。
ヒルメスはなんのために我々をつけてきた?と問いかけるも
ギーヴにはそんなつもりはさらさらなく
ただ好奇心で立ち寄ったらたまたま会ってしまっただけであり
その事を説明しても信じないだろうなと判断していた。
銀仮面こそ何が目的なのかと考えつつも
アルスラーン殿下の命など受けてはいないとして
俺はただの旅の楽士にすぎぬと語るが
それをヒルメスが信じるはずもなく
互いに剣を抜くのだった。
そんな彼らの様子を密かにヒルメスを追跡していた
ギスカール配下の者達が事態の推移を見守る中
ヒルメス一行と剣を交えるギーヴ。
ヒルメスに対しおちょくるように振舞うギーヴだが
流石に多勢に無勢ということは理解していた。
どちらも一歩も譲らない戦いが繰り広げられる中
ギーヴは一瞬の隙をついて馬と共に近くの川へと飛び込み逃走を図る。
まさか相手が逃げると思っていなかったヒルメス一行は
慌てて矢を射かけるも結果まんまと逃がしてしまうことになり
その心中には怒りが渦巻いていたものの
今は小者に構っている暇はないと先を急ぐのだった。
ギーヴを取り逃がしたヒルメス一行は
ついに目指す目的地である
英雄王カイ・ホスローの墓へ辿り着くものの
先の地震の影響からかカイ・ホスローの像は崩れ
ひどい有様であった。
カイ・ホスローの石棺は地下にあり
ここは半年に一度祭礼を行う広場であると語ったヒルメスは
崩れたカイ・ホスローの像の前に膝をつくと
その御霊にこれから行うことについての赦しを願い出ていた。
同じく膝をついていたザンデ達だが
彼らは宝剣は霊力を持って
蛇王ザッハークを地下に封印していると聞き及んでおり
その事から宝剣を取り出すことによって
蛇王が再臨するようなことになったらと不安を隠し切れずにいた。
そんな彼らに対しヒルメスは
蛇王を封印しているのは偉大なるカイ・ホスローの霊であり
ルクナバードはその付属物にすぎぬと告げる。
仮にルクナバード事態に霊力があり
蛇王が蘇ったとしても
その時はオレが宝剣の霊力によって
再び蛇王を封印してくれようと。
恐れる心配はない、俺を信じよ!
俺の血を信じよ!と告げるヒルメスの言に従い
崩れた場所から地下へと向かうだった。
ついに石棺を発見し
カイ・ホスローの遺骸と宝剣ルクナバードを
前にしたヒルメスは興奮を隠し切れずにいた。
そして棺からルクナバードを取り出し
その輝きに目を奪われつつも
これぞパルスの正当な王の証であると剣を掲げると
ザンデ達は一斉にその場に膝をつくのだった。
”太陽の欠片も鍛えたるなり”と謳われる
ルクナバードに魅せられていたヒルメスだが
そんな彼に冷や水を浴びせるかのように
銀仮面殿の目的は墓荒らしかと声をかけてきたのは
先程逃げおおせたギーヴだった。
剣を向けつつも出来れば陵墓を汚したくないとして
さっさと尻尾を巻いて立ち去れと告げるヒルメスだが
ギーヴは宝剣ルクナバードを地上の者が手に入れるとしたら
それはアルスラーン殿下であり
あの方こそ宝剣の所持者として相応しいと告げる。
その言葉に怒り心頭の様子のヒルメスだが
ギーヴの本心はただ銀仮面が気に入らないので
嫌がらせをしてやりたいだけであり
アルスラーンが剣を持とうが持つまいがどうでもいいと思っていた。
そして一人ぶつぶつと考え出したギーヴだが
ヒルメスの持つルクナバードにはただならぬものを感じたようで
いざ向けられると顔には冷や汗が流れていた。
そんな二人の戦いが始まろうとした瞬間
デマヴァント山を中心に大きな地揺れが起こると共に
パルス国中に人とは思えぬ声が鳴り響く。
あまりの事態に自身も冷や汗をかきつつもギーヴは
この事態を引き起こした元凶と思われるヒルメスに
あんた蛇王の封印を破ったらしいなと告げるのだった・・・。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ギーヴがそうすんなり負けるとは思っていませんでしたが
見事にヒルメス一行を翻弄してましたね。
単純にどちらが上かはなんとも言えませんが
とりあえず相性的には悪くない相手なのかも。
それにしても本当に蛇王ザッハークが再臨したのかどうかは
まだ定かではありませんが
とんでもない事態が起きているみたいですね・・・。
ぶっちゃけ全てヒルメスが悪いとしか言いようがないんですが
宝剣を手にこれぞパルスの正統な王の証って
カイ・ホスロー以外誰も手にしていないのに
いきなり何言ってんだ?って感じです。
彼の父親も実際にルクナバードを手にはしていないでしょうし
ヒルメスは興奮のあまり口走ったんでしょうけど
余りにも短絡的な行動だなと。
その結果蛇王が再臨してしまったのだとしたら
余りにも愚かすぎて言葉もないですね・・・。
まあ、恨みが募って蛇王の復活を目論む魔術師たちの目的に気づかず
力を借りるくらいですからその時点で愚かなんですが。
それにしてももし本当にこれで蛇王が再臨したとして
ヒルメスが本当に再封印できるのか気になるところですが
十中八九無理だろうなと。
というよりどうやって再封印すればいいのかも含めて
何も情報がないわけですし
ヒルメスにその器があるとも思えませんしね。
なんにしてもヒルメスのやらかしによって
良くも悪くも事態が動くことになりそうですので
次回どういう展開を見せるのか楽しみです。