アルスラーン戦記 60話のネタバレ&感想になります。
第60章 ザーブル城の決戦
内容ネタバレ
エラムからアルスラーン殿下のなさることは
後世にどのように評価されるのかと問われたナルサスは
結果次第であると語る。
”どのような理想を持ったか”ではなく
”どのような現実を地上にもたらしたか”
それによって名君か暴君か善王か悪王か判定が下されるのだと。
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一方、ザーブル城内ではボダンが聖堂騎士団を前に
演説を行っていた。
ボダンの演説、説法を疑うことなくただ信じる者達が大半だったが
中には女もいない酒もダメ、財宝も私物化してはならないこの状況に
何が面白くてこんなところで命を懸けなければならないのかと不満を持つ者も。
そんな彼らも外にパルス人部隊がいる今となっては
逃げることもできずここで飲めるのは水だけだとして
地下水路で水を汲む騎士はその水が何故か油臭いことに気付くも
次の瞬間地下水路は火の海へと変わっていた。
騒ぎを聞き急ぎ火を消すべく指示を出すボダンだが
その隙を突いてヒルメス率いる部隊が
別の地下水路から侵入。
瞬く間に敵を切り伏せるヒルメスは
逃げようとするボダンを挑発するが
燃え盛る火を目にしてしまいたたらを踏んでしまっていた。
それでもヒルメスは我は引かぬと部隊の先頭に立って
敵に襲い掛かりザンデもまたそれに負けじと
いつもの大剣ではなく大きな棍棒を手に
俺も変わらねばダリューンに勝てぬと暴れ回っていた。
そうこうしている内に火がどんどん進行していき
このままでは焼け死ぬと城門を開き外へ出ていく騎士達だが
そこにはサーム率いる部隊が待ち構えており一網打尽に。
然る後、ヒルメスが城壁の上で勝鬨をあげたことで
この戦いはヒルメス達の勝利に終わるのだった。
戦が終わりヒルメスらは捕えた騎士達に
ボダンの行方について尋問するが
騎士達は大司教を裏切る事はできぬと
全く取り合うことはなかった。
そればかりか騎士たちは突然神に赦しを願い叫び始め
次の瞬間、武器を持たず手を縛られたままでありながら
ヒルメス達に襲い掛かっていた。
結果としてボダンの行方を知ることは出来ず
狂信者共に付き合っていられぬと放逐することになるが
サームは信仰に殉ずるのと王家の血に殉ずるのと
何が違うのかと自身に重ねるのだった。
一方、少人数で城から脱出したボダンは
ヒルメス、そして差し向けたイノケンティス、ギスカールへと
怨嵯の声をあげていた。
今に見ておれと憤るボダンは
まだ十分な軍隊がいるマルヤムへと向かっているようで
かの国にて力を回復した上で
ヒルメスらを必ず懲罰してやらねばならぬと気勢を上げるのだった。
当ブログでは簡易的なあらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は本誌かコミックスでどうぞ!
感想
ようやくザーブル城での戦いが一段落したわけですが
改めて狂信者こえー!って感じです。
宗教というものはどんなものにもそういう一面がありますが
敵としても味方としても厄介だろうなと。
もちろん真面な方も大勢いらっしゃるんでしょうけど
ああいうのを見てしまうと・・・。
それにしても別に殉ずることに文句はありませんが
それならボダンが逃げたのはちょっと意味がわかりませんよね。
神に赦しを得たいなら誰よりも先に敵に向かっていくのが
当然なんじゃないかと思いますが。
まあ、ボダンの場合自分が生きて奴らを懲罰しなければならないとか
自分に都合の良い事ばっかり考えて逃げたんでしょうけど。
今回の話を読んで改めて思いましたが
命を捨てて動く連中は怖いですね・・・。
日本でも宗教がらみで色々ありましたが
当時の統治者たちは本当に苦労したんだろうなと。
味方にいれば心強いのかもしれませんが
正直何をするかわからない怖さもあるので
本当に対応が難しかったんだろうなと思います。
ともあれ今回ボダンを取り逃がしてしまったことは
何らかの形でその影響が出るとは思いますが
とりあえず当分の間は彼の姿を見なくて良さそうです。
マルヤムにて彼が再び軍を起こすかどうかはわかりませんが
それには時間がかかるでしょうしね。
とりあえず予告にはアルスラーン軍の出兵について触れられていたので
次回はその辺りの話になるかと。
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