2025年6月11日発売の
週刊少年サンデー 28号に掲載されている
地上へ・・・ 第21話の
ネタバレ&感想になります。
第21話 アイスクリームフィーバー
内容ネタバレ
首相官邸にて総理はモニターに
地上に現れたオブジェクトの映像が
流れているのを横目に局長に訊ねる。
国民の知る権利はどうなる!
いつまで誤魔化し続ける気かね?と。
局長は感情を露にすることなく告げる。
いつまでも・・・ごまかせるだけ・・・どこまでも。
・・・どうしても国民と情報を共有したい
というのなら、試しに言ってみては?
「この世界はすでに終焉を迎えました」と・・・。
その言葉に総理はそんなこと言ったら
国中が大パニックだよ!とテーブルを叩き
局長はでしょ?とさらに言葉を続ける。
だからごまかすんですよ。
全力でどこまでもあらんかぎりの手を尽くして!
なんなら眼の前でオブジェクトが出現しても
気のせいだと言い切ってください!と。
その言葉に総理は苦い表情を浮かべながらも
ある疑問に気づき口にする。
そうだ、だいたい他国はどうしているのだ?
日本の地下3000mに亀裂が生じてたとはいえ
これは世界の問題だろう?と。
そんな総理の疑問の声に
同行していた管理官霧島は答える。
物理攻撃が効かない相手なので
主要各国の軍も意味をなしません。
当然技術的、経済的援助はしてくれていますが
・・・しかし・・・中には
この問題に関わりたくないので
現状報告はいらないという首相も・・・と。
総理はばかな世界の命運の話だぞ!と声を荒げるが
霧島はこれはとある国の首相のコメントですが・・・
とそのコメントを読み上げる。
「わが国民には残された時を
少しでもすこやかに過ごしてもらいたい」
「刑場の罪人には鳥のさえずりこそ望ましい」
とのこと、なかなか詩的ですなと。
あまりの内容に絶句し呆然とする総理は
ストレスからか胃を痛めており
胃薬を飲み一息つきながら頭を抱える。
ああ、なんでこんな時に私は・・・
総理なんかになっちゃったんだろうな~と。
一方その頃、ヒイロは結と共に
コンビニから出て来ていた。
どうやらアイスを買ったようで
それを食べることが”108の願い”の一つらしく
結はまた一つクリアできるねと笑っていた。
しかしふと気づく。本当にシオンさんが
食べてみたかった”アイス”って
このアイスキャンディーだったのかしら?と。
またこれも種類が色々あるですか?と
驚くヒイロに説明しつつも
大型モニターに流れるオブジェクトの映像が
目に入った結は改めて口にする。
本当にこの世界って
終焉を迎えているんだねと。
ヒイロはその言葉にただ頷き
結はさらに言葉を続ける。
この間あんな怪物を見たのに
なんだか実感がないな~って。
ねえヒイロ、もしこの世界が
終わることがもう決まっているなら
君達超人はどうして終わるとわかっているものを
引き延ばすためだけに命をかけられるの?と。
その問いにヒイロは答える。
人間も生まれたその瞬間から
死に向かっているですよ。それと同じかと。
あまりにも達観したヒイロの言葉に
絶句しながらも結は気づかされるものがあった。
言われてみれば・・・でもなんでこんなに
フラットに受け入れられるんだろう?
そうか・・・超人は私たちより死が近いんだ・・・
だから毎日を当たり前のように
全力で生きているんだ!と。
そんな事を結が考えているなど露知らず
ヒイロはアイスの袋を破り宣言する。
生きているヒイロは今
この”アイス”を全力で食べるです!
いただきます!と勢いよく
アイスにかじりつくヒイロだが
次の瞬間こめかみを抑えて蹲っていた。
全力・・・そういえば全力で
何かしたのっていつが最後だったろ?
とため息を吐きつつ結は
何か決心したのかヒイロに声をかける。
よし、ヒイロ!
やっぱりアイスの色んな種類
できるだけ試そっ!
そのほうがきっと死んだシオンさんの
願いに近付けるはずだよ!と。
ヒイロも結の言葉に同意し
結はめぼしいアイス屋さんについて調べ始める。
すると回るのも意外と距離があることがわかり
どうしようかと悩む結にヒイロは
ではできる限りの時間削減ですと手を差し伸べる。
結はヒイロが何をいわんとしているのか理解し
一瞬悩むも、今さら子供が2人で
飛んだって問題ないか!とその手を取り
ヒイロと共に空へと飛び出すのだった。
他の店を回り別のアイスを買った結は
早速近くの建物の上で
かたっぱしから試そうとヒイロに渡す。
痛みを堪えながらも一心不乱に
アイスを食べるヒイロを応援する結だが
自身の財布を見て悩む。
・・・しかし、このままでは確実に
子供経済が破綻するわね~。
よ~し帰ったらお母さんと
おこづかいの交渉よ・・・パパが!と。
”父 大作 弁護士”
そして日が暮れ始めた頃
父大作は家であの裁判勝ったんだと
スマホをポチポチとしつつ思う。
やれやれ今日は母さんは
友達とお出かけか~。
結はヒイロ君とどっか行っちゃったし~
わしも連れてってとは言いにくかった・・・
まぁ一人で留守番するのは構わん。
構わんのだが・・・
超人と二人で留守番はちときついと。
そんな大作の背後にはビャクグンが
何をするわけでもなくただじっと佇んでおり
大作はさらに思う。
ヒイロ君との共同部屋にいればいいのにな~
な~んで今日はわしの後ろに
立っているのだろうかな~。
そんな事を思いながら
あぁ・・・みんな早く戻ってきて・・・と
大作はいたたまれない空気の中
皆の帰りをただ待っているのだった。
当ブログでは簡易的な
あらすじとしてありますので
より詳しく知りたい方は
本誌かコミックスでどうぞ!
感想
今回は気苦労で胃をやられている
総理視点から始まりましたが
なんていうかご苦労様です・・・
総理も言っていましたが
なんでこんな時に私は・・・
総理なんかになっちゃったんだろうなぁ~
という言葉が全てだと思います。
ただまあ、私的には絶望的な真実を知っても
何かできないものかと頭を抱えてくれる人が
総理になってくれただけでも良かったのではないかと。
普通の精神ならばさっさと総理を辞めて
自分や家族のために生きるか
自暴自棄になるかのどっちかだと思いますし。
総理自身は何もできないこの状況にも
自分自身にも憤っているんでしょうけど
局長達の考えに納得いかないまでも
意見を交換し合うだけでも十分かと。
それはそれとしてヒイロと行動を共にする
結も色々と影響を受けているみたいですね。
超人という地上の世界とは
全く常識の違う相手と付き合うことは
結にとって良い成長に繋がっていると思います。
日々を全力で生きると言うのは
言葉にすれば簡単そうですが
実現するのは中々に難しいと思いますし。
なんにしても今回は
新たにアイスにチャレンジしたものの
最後まで平穏だったのは何よりでした。
前回あったようにオブジェクトの影も
全くなかったですしね。
まあ、そんな日々も長くは続かず
また戦いが起こるでしょうけど
だからこそこういった回が
大事なのではないかなと。
家でビャクグンと二人
いたたまれなくなっている
父大作は可哀そうだと思いますが
今回名前も明らかになったことですし
これからも頑張ってほしいものです。
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